休日立卓調整掲示板 - 【SW2.0】花剣キャンペ

2：名も　 2016/11/18(金)07:19:37

キャラクター設定がしやすいよう、魔剣アプローズ以外の街の情報を挙げます。
ご参考にどうぞ。

●旬華祭
年に４回行われる、大きな祭りです。
(四月区桜花、八月区ひまわり、九月区彼岸花、十二月区クリスマスローズ)
それぞれの地区が担当し、対抗し合っています。
祭りの、花形は山車のパレードですが、山車に乗れるのは担当地区の中の特別区の住人のみに限られています。特別区には転居不可で、婚姻・養子縁組によってのみ、他の地区の者が移り住めます。
長崎や佐賀の｢くんち｣と同じシステムです。

●聖人フリークベル
聖人として信仰対象にすらなっている神官です。信仰神は、PCにプリーストがいれば、その方と同じになります。
飢饉の折り、口減らしが蔓延する村々を無償で救い、多くの農民を助けた彼ですが、近年、失踪しました。
彼もまた、魔剣アプローズを求めていたと言う噂もあります。
現在、複数の神殿が合同で彼の行方を追っており、情報提供者には謝礼金を出すと発表しています。

●スピラ・ミラピリス劇場
一月区水仙にある古い劇場。何ヵ所かある魔剣アプローズ推定所在地の１つとされています。
由来は分かりませんが、地下に広大な水脈迷路を持つ事で有名です。
館長グラン・ギニョールは前衛劇を好み、様々な実験的舞台を成功させています。
なお、怪人が住んで、優秀な役者のバックアップをしていると言う噂が昔からあります。

●時計塔
街の中央にある尖塔で、機械仕掛けの時計があります。
日中は一時間ごとに鐘を鳴らし、街に時間を知らせます。
この時計塔自体が行政地区であり、内部は役所になっています。
また、公表されている情報ですが、この時計塔そのものが、巨大な守りの剣です。ただし、大きさの割に出力は弱いようです(それでも、街全体をカバーできる能力はあります)
なお、街の城壁ラップは守りの剣の結界の限界より少し内側に沿って築かれています。

●城壁ラップ
街を囲む白亜の城壁です。
守りの剣の範囲限界のやや内側にあり、また、オーバーハングをしている為、高い防御力を持ちます。
街全体を12の花を束ねた花束と見なし、その花束を包む包装紙のように見えるため、ラップの愛称で親しまれています。
城壁の上には街を一周する通路があり、一般解放がされているため、朝日が美しい東側と夕日の美しい西側は人気です。

●薔薇迷宮
街の名士ローザの邸宅の庭にある広大な迷路です。
壁は薔薇でできていて、季節になると色とりどり、沢山の種類の薔薇を鑑賞できます。
薔薇迷宮と、邸宅の一階までは一般解放されており、プロが淹れるお茶を出してくれることもあり、市民の憩いの場や会議室として利用されています。

ローザ邸もまた、魔剣アプローズ推定所在地の一つで、無限の富を望んだと噂されています。

●盛華祭
魔剣アプローズが使用されたとき行われるとされているお祭りです。記録上、まだ開催されたことはありません。

｢アプローズが振るわれるとき、全ての花が咲き誇る。主は願いを叶えるだろう｣

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長くなりましたが、どうぞよろしく。

3：名も　 2016/11/18(金)07:22:08

キャラクター作成回ですが、GMを立てる場合はセッション扱いと言う事なので、20日の18時～20時で予約をしてあります。
どうぞご参加ください。

4：名も　 2016/11/24(木)19:00:41

今回の物語に関わるNPCたちの紹介です。
設定に絡ませるも良し、名誉点を貯めて関係を深めるも良し。
名前の後の３つの数字は、(顔見知り／友人／貴重な友人)になるための必要名誉点です。

●ローザ(20／200／1000)
薔薇迷宮の女主人です。
未亡人で、清廉な美しさと莫大な資産を持ち、更には魔剣アプローズ所有者の噂があるため、求婚者は後を絶ちませんが全てやんわりと断っています。
邸宅の一階は一般解放されており、市民の憩いのサロンとして利用されています。
誰にでも分け隔てなく優しく応対しますが、それが(特に男性を)勘違いさせる要因になっていると気が付いていない模様です。
……イメージ絵『峰深き瀬にたゆたう唄』の｢ルティーナ｣

●アニエス(50／100／500)
ローザ邸のメイド長です。
若いながらも責任感が強く、自分に厳しく、他人にも厳しい人柄のため、部下たちから恐れられています。それでも、指摘は正鵠を射ているので誰も文句は言いません。
何らかの願いがあり、魔剣アプローズの情報収集をしている。幸い、ローザ邸の一般解放もあり、噂話には事欠きません。
アニエスと、彼女が鍛えたメイド隊はお茶のプロ集団で、いつも美味しいお茶を淹れてくれます。
ちなみに、趣味は釣りとの事です。
……イメージ絵『戦女神VERITA』の｢エクリア・フェミリンス｣

●リリィ(30／50／200)
時計塔にある図書館の司書で、エルフの女性です。
数々の論文を出し、魔剣アプローズの研究者としてパリシュタットでは有名です。
調べ事の際、有料で彼女の手を借りることができます。
……イメージ絵『峰深き瀬にたゆたう唄』フォーチェラ・シード

●グラン・ギニョール(100／250／400)
稀代の天才演出家にしてスピラ・ミラピリス劇場の現館長。
数々の実験劇を成功させ、不動の地位を築きはしましたが、未だに満足はしていない様子です。
｢アプローズがあれば最高の戯曲が手に入るものを！｣と普段から公言しており、彼もまた、求める者の一人です。
……イメージ絵『ドラゴンボール』の｢レッド総帥｣

●ルーナ(故人)
行方不明の恋人を追ってこの街に辿り着いた女性吟遊詩人です
極度の疲労と栄養失調により失明しましたが、彼女の唄う歌の美しさと独特の世界観に多くの民衆が救われました。
グラン・ギニョールが一番最近に成功した歌劇｢辿り着く歌｣は彼女の半生を描いたものです。
……元ネタ『Sound Horizon』の同名キャラ。

5：名も　 2016/11/24(木)19:02:19

以下はパリシュタットにある四軒の冒険者の店の関係者です。
パリシュタットでは一軒の冒険者の店に居続けるよりも、レベル帯によって上位の店に行くことが推奨されています。
また、店ごとに得意分野が違うため、下位のレベル帯の冒険者でも、上位の店に赴くこともあります。
無論、その逆もあります。
どちらのケースでも、暖かく迎えるのが習わしです。

●｢若旦那｣スプリング・エンフィール(10／50／100)
冒険者の店｢青き春｣亭のマスターで20代半ばの若旦那です。
｢青き春｣亭は低レベル冒険者支援の店で四月区桜花にあります。
料理は安い、量が多い、味は中の下と評判です。もっても、メインシェフのアルベルド・リッケンハイマー(コボルト)が最近、辞めてしまったので味は更に下がりましたが。退職金は愛用の包丁一本でしたので、どこかで店を出すつもりなのかもしれません。
｢青き春｣亭では、低レベル冒険者向きの依頼の他、通商ギルドや農協と繋がりを持ち、街道や農村の情報を集積しています。

●｢オヤジ｣エテ・エンフィール(10／50／100)
八月区向日葵にある冒険者の店｢朱色の夏｣亭のマスターで、40代半ばの樽型体型親父です。大の酒好きで、奢るのが大好き、騒ぐの大好きと言う性格で、中堅冒険者たちからは｢オヤジ｣と親しみを込めて呼ばれています。依頼が成功すると必ず、エールを小樽でくれます。
｢青き春｣亭で最初の篩に掛けられ、無事に卒業した冒険者たちが流れ込むのが｢朱色の夏｣亭です。
その為、依頼の危険度は増し、主に蛮族対策の依頼を中心に扱っています。
また、狩人や木こり、漁協と繋がりを持ち、山野や河川、海の情報を集積しています。

●｢マスター｣フォール・エンフィール(30／100／200)
九月区彼岸花にある冒険者の店｢白の秋｣亭のマスターで、盗賊ギルド｢カラバルの豆｣の長でもある白髪の老人です。
痴呆が始まっているのか、虚空を見つめてぶつぶつ言っています。その為、依頼はクエストボードに貼ってある依頼書を剥がし、依頼人と直接接触する方式が取られます。
なお、悪事の手伝いをさせるような依頼を出すと、翌日には依頼人が城門で愉快なブランコになっていることで有名です。
｢白の秋｣亭には選りすぐりのベテラン冒険者が集います。

●イヴェール・エンフィール(50／200／500)
十二月区聖夜薔薇にある冒険者の店｢玄冬の峠｣亭の主人で、人前には出てきません。
失われた技術を使用した小型ゴーレムが接客の全てを行います。
この店は他の冒険者の店とは毛色が違い、基本、ここの客同士が顔を会わせることはありません。全て客は個室で接待を受け、依頼に赴きますが、依頼内容は社会の暗部に関わったり、無茶な魔物の討伐をしたりと、生半可なものにはかかわり合いを持つことすら危険な類いです。

6：名も　 2016/11/27(日)22:03:26

二週間前になりましたので、現状報告をば。
現在、キャラクター作成済み４名（候補からの未選択含む）
大谷さんからは全員が作成終わったのちに、穴埋め役に回ると返答を頂いています。

・鱸さん

トゥルフェン・アスター（フェアテ先行／妖精使い戦士）
ttp://charasheet.vampire-blood.net/m1e578b09874acbd92eed099bf406e761

オルテガ・ルーカス（ファイター先行／妖精使い戦士）
ttp://charasheet.vampire-blood.net/m59b80003c07bf61eef3d163227f308e7

・キリエさん

ラジ・リコリス（フェンサー／スカウト／アルケミスト／Ｂテーブルで固めた軽戦士）
ttp://charasheet.vampire-blood.net/m2b59df3c180939fd6288c6621fe8d7e8

フローラ・リコリス（ソーサラー／セージ／アルケミスト／純ソーサラー）
ttp://charasheet.vampire-blood.net/m7b61211238f93b54648841e4dd30da44

・テンテンさん
シラン・ストリアータ（賢神キルヒアのプリースト／セージ／レンジャー／魔力の高いヒーラー）
ttp://charasheet.vampire-blood.net/m07a8e93f143dc371159752edffa9b41b

・キリハラさん
ＰＣ名未定
種族：レプラコーン
器：21（+3）／敏：13（+2）／筋：10（+1）／生：13（+2）／知：13（+2）／精：15（+2）
ＨＰ：16／ＭＰ：18
フェアテ：1／スカウト：1／フェンサー：1／セージ：1
スタイル的には妖精を召喚し、妖精に戦わせて自分はディフェンススタンスで防御。戦闘以外で頑張ります。
ブレードスカートなんてＧＭが大嫌いです。

・浅川さん
不明。キャラクターコンセプトも発表無し。連絡待っています。

・大谷さん
穴埋め。
現状だと……
１．肉体的に強くない種族が多いので、防衛役がいると安心
２．コンジャラーが居ると便利

大谷さんからはできれば防衛役をやりたいとは聞いています。

7：名も　 2016/11/28(月)07:25:56

本当はこんなことを言いたくはありませんが、立場上言わざるを得ません。
平にご容赦を。

現在、大谷さんからはmixiを通じて連絡を頂いておりますが、浅川さんからはなんらコンタクトを頂いておりません。
キャラクターコンセプトが決まっていないとしても、このままでは、キャンペーン開始後に連絡がつくのか不安な要素が残ります。

ですので、一言でもよろしいので、書き込みを頂けませんか？

2016年11月30日23時59分

を期限とし、それまでに連絡を頂けない場合、申し訳ありませんが、今回のキャンペーンでの浅川さんのご参加は見送らせて頂き、再度募集を掛けさせていただきます。

せっかく、早い段階での参加表明を頂いたご縁です。当方としても避けたい事態ですので、どうか、ご連絡をお願いします。

8：名も　 2016/12/01(木)00:16:55

大変残念ですが、タイムアップです。
浅川さん、また次の機会に。

これより、第二次募集をかけます。期限は第二回の開始まで。
ですので、最悪、第一回は４人構成となります。

他の方々は、そろそろどのキャラが良いかを決定し、作り込む作業に入った方がよろしいかと。

9：名も　 2016/12/03(土)08:45:28

一週間前になりましたので、現状報告をば。

・現在、１名枠を募集中→多忙なため、スポット参加は可能な方が１名、来られています。ただ、何回参加できるか全く見通しが効かないため、枠は埋めず、今後参加希望者が来られた場合はそちらの方を優先します……戦術、戦略、交渉に長けた方でキャラクターの思考でモノを考えられる凄い方だから、きっと良い刺激になるのでキープしておきたいのが本音。

第一回は四人＋NPCになりそうです。
大谷さんは防衛役ではなく、前衛サブアタッカーになるかも。その場合はNPCで防衛役を出します。

10：名も　 2016/12/07(水)18:22:24

開始まで、あと四日となりました。複数のキャラを製作した方は、キャラクターの決定をお願いします。

どのキャラクターにするか、この板で宣言をお願いします。
また、すでにキャラクターが決まっている方も、宣言をお願いします。

以下、テンプレです。
なお、願いに関しては嘘を言っても構いません。
｢表向きはこう言っています｣で大丈夫です(後日、GMには教えてください)

①PC名：
②プレイヤー名：
③叶えたい願い：
④キャラクター保管所のURL：

11：鱸　 2016/12/09(金)00:56:55

こんばんは。
二刀流の剣聖目指すのです。

①PC名：トゥルフェン・アスター（戦士先行型フェアテ）
②プレイヤー名：鱸
③叶えたい願い：宝石商になること（表向き）
④キャラクター保管所のURL：http://charasheet.vampire-blood.net/925142

12：大谷三月　 2016/12/11(日)04:39:21

ども。謎のPLとなってしまっていました大谷三月と申します。
TRPG経験はそう多くは無いと思うのですが･･･S.Wに限ってならばそれなりに回数はこなしているとは思います。

私のPCですが、複数の方がまだ決めかねているようですのでとりあえず2パターン投下致します。
名前やキャラ設定決めるのがそんなに得意では無いので、そこが空欄なのはご容赦願います(汗)

PC案①(ファイター先行／防衛役練体戦士)
ttp://charasheet.vampire-blood.net/975425
現状はエンハンサーが先行していますが、一時的なもので基本はファイターです。
リルドラケンの特徴である高い筋力と生命力で前衛を《かばう》のがお仕事です。
Lv.3の戦闘特技を《鉄壁》にするか《防具習熟A/***》にするかで悩み中。

PC案②(ファイター／《武器習熟/ソード》狙い物理アタッカー)
ttp://charasheet.vampire-blood.net/975436
設定を見た大谷さんは思いました。
「シナリオ後半に出てくる魔剣･･･ってことは、《武器習熟/ソード》とか無いと使えない感じなのかなこれ？」
「やっぱ種族で人間は一人くらい居た方が良いよね。何となくだけど」
ということで、一応《武器習熟/ソード》を取っていくことを主目的に置いた超オーソドックスな人間男の戦士を作成してみました。やったね!!これでアプローズも報われるよ!!(←
サブ技能まだ決めていませんが、基本方針は上記カッコで示していますのでまぁ良いかな？

13：キリエ　 2016/12/11(日)10:24:44

直前で申し訳ないです。一応以下の通りになりました。

①PC名：フローラ・リコリス(ウィザード/アルケミスト/セージ)
②プレイヤー名：キリエ
③叶えたい願い：夫ラジ・リコリスと同じだけの寿命
④キャラクター保管所のURL：http://charasheet.vampire-blood.net/922830
バフとデバフとたまに攻撃魔法な感じです。コンジャラーはあまり上げるつもり無いですが。

9区の特区出身の元貴族。現在一般人。グランギニョールと知り合いになりました。

14：名も　 2016/12/11(日)11:00:41

五分少々遅れそうです。申し訳ない。

15：名も　 2016/12/13(火)07:11:47

第１話｢ニセアカシア｣Result
開催日2016/12/11

・経験点：1930点
・お金：311ガメル
・名誉点：18点

・登場NPC
スプリング・エンフィール：｢青き春｣亭の主人。色々大雑把。

ニコル：トランヴァニア村村長の息子。10歳。村では読み書きそろばんに明るく、神童と名高い。

アルベルト・リッケンハイマー：蛮王を夢見たコボルト。蜂に刺されて死亡。

マガト・ヴィクトマイセル：アルベルトの友人の変態。赤髪(三つ編み)、右目に眼帯、ボンテージ風革ジャケット、下着は着ない派。
何やら訳知りであり、フラワリー｢野紺菊｣について詳しいことを知っていた。

フラック
不幸の塊。もう出ないと思う。

・魔物()内はレベル
フールー(１)
レッドキャップスレイブ(１)
コボルト(１)
フェルシーラット(１)

ニードルアーチャー(２)
ゴブリン(２)
グレムリン(２)
蛮王アルベルト・リッケンハイマー(２)

メタボガード(３)
ジャイアントバット(３)

あらすじ
火竜の住まう山に赴き、蛮王を討伐して魔剣を入手した。

16：名も　 2016/12/17(土)22:27:05

【花の都と願いの剣】
第一話｢ニセアカシア｣

リリオ近郊、パリシュタットの街。12000人ほどの人口を誇る地方都市だ。
オーバーハングをする城壁、12の街区とそのシンボルフラワー。中央にそびえる時計塔を取り囲み、その様子はさながら、花束のよう。

四月区桜花。
通りに面した冒険者の店｢青き春｣亭に入ってきたのはハイマンの女性。
名を、フローラ・リコリスと言う。
冒険者になりたいと若旦那スプリング・エンフィールに伝えると、店のマスターは彼女を値踏みする。
(……ハイマンの女性、経験は無い、もしくは薄い。年齢的には……)
｢ふむ。それでしたら、おおーい、トゥルフェン！｣
店の客の一人、シャドウの男性を呼び寄せる。彼もまた、冒険者になって日が浅く、特定のパーティ結成には至っていない。こなした依頼も簡単な雑用ばかりだ。
｢彼女と組んでみてくれ。あとは、そうさなぁ……｣
と、その時。
新たにやって来たハイマンの女性が店を通さず、勝手に客に依頼を出そうとしているのが目に入った。当然、それを制止する。
｢キルヒアの聖人フリークベル師が行方不明なので探して欲しくて……｣
｢その依頼なら神殿から正式に来ている。勝手な真似は困るんだよ……ん？｣
若旦那、何かに気が付く。
｢キルヒアの神官かい？なら、こいつらと行ってやってくれ。ちょうど、フリークベル関連の依頼が来ている｣
喜び勇むキルヒア神官シラン・ストリアータも一纏めにして何かバランスが悪い。
(うわっ、もやしっ子ばかりじゃないか！)
｢ヘイ！ちょっとすまない、こいつと行ってやってくれ！｣
店の厨房で皿洗いをしていたソレイユに話を持ちかける。
｢応！合点承知！｣
あまり頭は良くなさそうな大男が現れた。ソレイユの軽戦士ヨウ・ヘイ(調整用NPC)だ。
一応、形は整ったかな、と思ったら、
｢だから、俺はダニじゃねー！｣
奇妙な叫びが店に響いた。
｢あ、ダニもついでに持っていくか｣
ダニ呼ばわりされているの人間の剣士ダニトだ。親が何を思ってこんな名前にしたか不明だが、ダニと呼ばれることもままある。
｢依頼内容はこれだ。トランヴァニア村から、近くに住み着いた蛮族の退治と、盗まれた養蜂箱の奪還だな｣
トランヴァニア村は聖人フリークベルが最初に救った村だ。
丘の中腹にあり、周囲は痩せた岩肌に、まばらな林が点在している。農業には適さない土地で、昔は口減らしも横行していた。
たまたま立ち寄ったフリークベルはこの惨状に心を痛め、村の産業開発に尽力し、周囲を丹念に調査し、重要な採蜜源であるニセアカシアの群生地を発見。これにより、養蜂が開始された。
今では甘味と蜜蝋を使用した蝋燭でかなりの収益をあげている裕福な村だ。
詳しい話は依頼人から直接聞いて欲しいと言うことで、村長の息子ニコルが呼ばれる。十歳ほどだが、村の出入り商人に運んでもらい、お目付けや護衛は無しできた。彼の話によると、

蛮族が現れ始めたのは二ヶ月ほど前。山で見かけた程度の情報は徐々に村に近づき、やがては養蜂箱を強奪にまで至った……。

とのことらしい。

村では昼夜、養蜂箱を村の壁外に置いていたが、夜は引っ込めるようにした。お陰で、仕事の能率は落ちてしまっている。
トランヴァニア村までは約一日半。途中、丘の麓の村にあるワラキア村も立ち寄れるので野宿もないらしい。早速出発しようとする一行に若旦那から追加ミッション。料理人のアルベルトが店を話し合いもまとまっていないのに店を飛び出してしまったので、道中、見付けたら連れ帰って欲しいとのこと。
アルベルトは赤髪三つ編みの、ボンテージ風革ジャケットな変態とよく話をしていたらしい。
情報も集め、出立。トランヴァニア村までの保存食はニコルが用意してくれていた。
途中のワラキア村までは特に障害もなく到着。むしろ、障害はワラキア村～トランヴァニア村の山の林道にいた。
林の中から道に張り出すように根を広げたニードルアーチャーと、居合わせたフールー。
ニコルによると、フールーは特産の七色ハチミツの原料なので、少量の栽培はしているのだが、ニードルアーチャーは初めて見るらしい。
ニードルアーチャーのマップ全体攻撃に後衛が傷付きながらも難なく撃破。
なんでこんな、人通りのあるところ……と、調べてみると、ニードルアーチャー本体の回りの下草は刈られ、低木も伐られて、本体には燦々と日が浴びる……どうやら、植樹されたらしい。全く意味の分からない状況に、取り敢えず進むことに。
その後は特に障害もなく、日が落ちる前にはトランヴァニア村に辿り着いた。
村は丸太で作られた堅牢な壁に囲まれており、櫓の上の見張りはニコルを見つけ、快く門を開いた。
村では車椅子の村長が蜜蝋のキャンドルの点る中、郷土料理などを振る舞って歓待してくれる。蜂の子の炒め物、雀蜂の唐揚げ、蜂蜜酒……。
被害状況を確認すると、今は全部で30程ある養蜂箱の内、６つが奪われたらしい。特に良い場所に設置された、蜜のたっぷり詰まった箱ばかりだ。しかも、何故か同じ人物の所有する物だけ。ダニトは嫌がらせなどの内部反抗を疑うが、初心者向け第１話でそんな捻ったことはしません。わかるだろ？最初はゴブリン、ダンジョンがセオリーじゃ。
そんな訳で、被害者の不ラックさんの元へ。
不ラックさんはせっかく良い場所を押さえられて有頂天になっていたところを、今回の一件で地獄の底へまっ逆さま。嫁も子供を連れて麓の実家に帰ってしまったそうな。
不幸の精霊が祝賀会を開いていそうな家から離れ、酒場へ。村人が遠巻きに見る中、事情を聴くが大した情報も無い。
この辺りに遺跡とか伝承とか無いかと尋ねられ、丘をもう少し登ったところに、火竜が住んでいたと言われている洞窟のことを聞ける。
シランは心当たりがあった。何年か前にキルヒア教団の調査隊が伝承の確認を行い、洞窟を発見。
高さが2m程しかなく、竜が住むには手狭すぎるが、高温に晒され続けたらしく、全面がガラス質に埋め尽くされているらしい。
取り敢えず、他に心当たりもないので行ってみることに。
洞窟の前ではレッドキャップスレイブとグレムリンが蜂蜜パーティを開いていた。
金属鎧のメンバーもいるので、不意打ちは無理。猛然と襲い掛かり、スレイブたちを瞬く間に制圧。
グレムリンは目を白黒させながら、洞窟の入口の扉に｢ロック｣を掛ける。
事情を聴くためにグレムリンを生け捕りに。
彼女の話によると、洞窟にはボスと蛮王様がいるらしい。
蛮王の存在を恐れもしない冒険者たち。どうせ、ゴブリンシャーマンだろうと嵩を括っている。
グレムリンにぷちっとトドメを刺し、洞窟の中へ。
洞窟は確かに、岩肌が溶け、ガラスになっている。床も定期的に清掃されているようで、足跡も残っていない。
入口ホールを越えると、左右の分岐点。左からは温かく、臭い風が流れてきている。
右の道を選択。しかし、暗闇に張られていた罠に足を捕られ、左の道の先で鳴子が鳴る。
仕方がないので、左の通路を強襲。何もない広間と奥にもう一部屋。鳴子はそっちで作動している。
行ってみると、妙な部屋だった。
集められた蝙蝠の糞が発酵し、熱を発している。天井は高く、横穴でどこかに通じている模様。どうやら、暖房室らしいが、そんなものを知能の低い妖魔が作るものだろうか。
襲いかかってくる大蝙蝠や病気鼠を撃退しながら、そんなことを思う。
糞の中から半壊した養蜂箱を発見。ウンがベッタリと付いたそれをダニトが回収。
分岐まで戻り、右の道へ。今度はしっかりと周囲を確認。すると、壁に魔晶石が埋まっているのを見付ける。
村人はこの洞窟に立ち入らないから知らなかったようだが、ここには魔晶石の鉱脈が走っているようだ。これは、産業に成り得るやも知れない。後で村長に報告するとして、鉄で補強された扉をチェック。
ピッキングをすると毒針が飛び出す罠を見付けたが、ダニトでは解除できず。
ヘイも失敗し、その手に針が刺さる。
扉を押し開けると広間があり、奥は一段高くなっている。そこには脂肪をたっぷり蓄えた黒モヒカンのメタボガードが一心不乱、一意専心、暴飲暴食と蜂蜜を食べまくっている。その横では白髪モヒカンのゴブリンがこちらを見下ろしている。お決まりの口上。それは、罠の一環だった。
勘の良い糞ガキのダニトが、扉の影に隠れる二体のコボルトを発見する。内、一体は特徴的なペティナイフを持っている。刃の付け根には野紺菊の紋章。
彼こそが、追加ミッションのアルベルト・リッケンハイマーらしい。
店に帰ろうと説得するも、夢のためにそれはできないと拒否する。
｢蛮王に、僕はなる！｣
力強く宣言すると、野紺菊が輝きだし、アルベルトは燐光に包まれる。
フラワリー｢野紺菊｣は、願いを宣言した使用者に力を与える｢導きの花｣である。
伏兵が見破られてしまい、前衛にコボルト、養蜂箱が二つ。
後衛にゴブリンとメタボガード。
フローラの開幕スパークでコボルト二体が酷い目に。
シランは守りの奇跡を使い仲間たちの防備を固める。ダニトが普通のコボルトを始末し、トゥルフェンがアルベルトに殴り掛かるが、アルベルトはこれをひらりと華麗に回避。ヘイの一撃すら避け、避けた勢いのまま、ダニトに斬りかかるが、難なく避けられてしまう。
後衛のゴブリンは前進し、養蜂箱を破壊。怒り狂った蜂たちが前衛エリアに暴れ狂い、酷い状況に。
メタボは蜂蜜を食べている。はちみつおいしいなぁ。
ラウンドの最後に蜂たちがむやみやたらに刺しまくり、瀕死だったアルベルトは虫けらに殺されてしまう。
シランが仲間を癒やし、前衛はゴブリンを始末しようとするが、生き残る。
フローラのエネボがメタボな脂肪を貫く。
いてーよぉ！と怒り狂ったメタボがばるんばるんとお腹を揺らし、前衛に。失った血を補給と、養蜂箱から蜂の巣を食べ始める。
蜂が荒れ狂うが大した被害は出ず。
トゥルフェンがゴブリンを、ヘイがメタボを刺して試合終了。
アルベルトの身柄を確保しようとダニトが見やると、恐ろしい光景になっていた。
アルベルトの苦悶の表情から、キラキラと輝きを放つ大輪の花が咲き、その中央には剣の欠片が鎮座している。
剣の欠片をむしり取ると、花は急速に枯れ、塵となって消えた。
養蜂箱を回収する。
入口の一個、ウンが付いた一個、ここの二個。
｢野紺菊｣をはじめとする戦利品を手に入れ、洞窟を出てると、変態が養蜂箱を持ってまっていた。友人の死を知り、野紺菊が奪われたのを見て何かに納得。
｢小さな花に大望を託し、夢に望みて屍を晒す。さもありなん、野紺菊は所詮雑草よ｣
言いながら涙しているよう。
｢野紺菊は導きの花。冒険者よ、アプローズを望むなら、その花は喝采へと導くだろう。だが、お前たちがそれを手放すなら容赦はしない。ダチの仇は取る｣
野紺菊を持っている限りは襲わないよ、と言う宣言。
｢俺はマガト。マガト・ヴィクトマイセル。長いか短いか知らんが、まぁ、今後は関わることになるだろうよ｣
マガトはそう言って養蜂箱を投げ渡し、去っていった。

取り戻した養蜂箱は五つ。これを不ラックさんに渡し、任務終了。
ウンの付いた養蜂箱は、恐る恐る渡すと、不ラックさんは大喜び。
蝙蝠の糞からは蚊の目が採取できる。蚊の目は角質を削り落とすパウダーとして、高級化粧品となるならしい。
一山当てるぞ！意気込むフラック。

一方、魔晶石鉱脈の話は村長へ。意外な資源の話に追加報酬が決まる。

トランヴァニア村が養蜂、魔晶石採掘、化粧品精製の三大産業に寄り、衛星都市となるのは、少し先の話である。

---------------
とあるEpilogue

男が村の門で待っている。
丘を登ってきたのは無邪気に喜ぶ子供と、険しい顔の女性。
懐かしい、貴いものを見る男は目を細め、喜び、二人を抱き締める。
化粧品精製は男に富と幸運を与えた。冒険者たちは男の運命を変え得たのだ。
かつては不ラックと揶揄された男は、富ラックとなった。
男はパリシュタットの方向に深々と頭を下げた。
世話になった冒険者への感謝と尊敬を忘れなかった男が、その人柄から初代街長になるのは少し先の話である。

→Go to next episode.

17：キリハラ　 2016/12/18(日)10:32:59

次回が楽しみです。

キャラクターの詳細がまとまったので載せておきます。

①PC名：ルル(フェアリーテイマー/スカウト/フェンサ－/セージ)
②プレイヤー名：キリハラ
③叶えたい願い：英雄になること
④キャラクター保管所のURL：http://charasheet.vampire-blood.net/983321

家族と喧嘩して家を出た反抗期の少年。
妖精さん（ピクシー）がいまは唯一の友達。

忍びこんだスピラ・ミラピリス劇場が気に入って勝手に住み込んでいる。
グラン・ギニョール館長に気づかれているのか黙認されているのかは不明だが、
本人は気にしていない。
時々ティンダーやウインドボイスでイタズラをしてしまうのが玉に瑕。

劇で見た英雄に憧れて冒険者になろうと決めた。

劇場で見かけた？フローラさんに付いていけばチャンスがあるかもと思っている？

スカウト先行で戦闘は前に出て主に回避専念しつつ隙を見て攻撃。
戦闘特技で迷い中。
ＧＭが必要筋力５のソードＡのフラワリーを用意しているなら・・

18：名も　 2016/12/18(日)23:39:47

>>17　キリハラさん
筋力が10で、フェンサーなので、使用できる武器は必要筋力5の物までです。
現在、必要筋力10のサーベルを持っているようですが、これは使用できませんので、別の物に換装することをお勧めいたします。

フラワリー自体は普通の武器にエンチャントする際に花の紋章を入れて名前を付けただけの物が大半ですので、必要筋力１のファストスパイクがありますよ。
そうさなぁ、銘は「カクタス」とか、「昇竜」とか、そんな感じの。

19：名も　 2016/12/24(土)12:30:20

次回予告。

｢これは、誇れる仕事ではありません。むしろ、内密にお願いします。その分、報酬は期待してください｣

依頼人の男はそう言ってかなりの大金が入った袋をテーブルに置いた。

｢皆さんには、今回の旬華祭でやって欲しいことがあります｣

男の依頼は、旬華祭・向日葵の暗部に関わる内容だった。

次回、花の都と願いの剣第二話｢旬華祭・向日葵｣

｢なぁに、毎年、期待の新人冒険者にお願いしている、簡単なお仕事ですよ｣

20：名も　 2017/01/02(月)14:11:13

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

さて、第二回まで一週間を切りましたので、次回以降の概略をば。

基本的に、PLとGMを伴う冒険は月に一回となりますので、一ヶ月の間にPCがどう生活をしていたかを最初に決定します。
それにより、収支決算や、情報の集まり方、時には街全体の気風や情勢すら変わります。

一ヶ月に取れる大まかな行動は、各PC二種類までです。

今回は……
一般技能に邁進する→収支決算にプラスの修正

フラワリー｢野紺菊｣に関する【文献調査】

フラワリー｢野紺菊｣に関する魔術的調査(現所有者のフローラのみ可)

アルベルトの顔に咲いた花の【調査】或いは【文献調査】

トランヴァニア村の火竜伝説の【文献調査】

スピラミリビリス劇場で観劇(今月の演目｢英雄パリスと吸血鬼リィ｣)

◎調査系の行動は判定を行います。
【三回判定をして一番高い達成値を用いる】か、【一回振りで達成値＋４】のどちらかを選択できます。
文献調査となっているものは【セージ技能＋知力ボーナス】を使います。
その他の調査は状況によって使用する技能は異なりますが、基本的に知力ボーナスとなります(路地裏のガラの悪い方々に拳で質問する場合には筋力ボーナスになったりもしますが)

◎劇場の演目は月替わりです。
基本的にグランは史実を元にした劇を好みます。

なお、次回よりPCたちのライバル的立ち位置になる冒険者グループ｢歌う銃口｣が登場します。彼らは非常に頭の悪いコンセプトでビルドしてありますので、参考にはしないように。

21：名も　 2017/01/11(水)15:21:35

【重要なお知らせ】
私、名もの転職に伴い、従来通りの日曜昼開催が難しい状況になりました。
幸い、日曜夜ならば問題なく開催できます。
昼の募集で来ていただいた方々に恐縮なお願いではありますが、今後、日曜の夜開催にしても大丈夫でしょうか？

日曜昼開催の場合ですと、今後は隔月になりそうです。

なお、土曜の夜でも大丈夫です。

22：名も　 2017/01/17(火)13:48:21

【続報】
状況が変わりましたのでご報告します。
早ければ三月にも日曜が定休になる流れになりました。
ですので、夜にずらすのは暫定ながら二月のみの処置とします。
もしくは、二月は中止。

二月は夜開催にが良い、もしくは中止が良いか、ご意見を下さい。

23：キリハラ　 2017/01/19(木)08:22:47

2月12日は参加予定でしたので、
夜の開催でも大丈夫です。
土曜日ですと参加は厳しくなります。

24：名も　 2017/01/20(金)15:48:20

>>キリハラさん
ありがとうございます。
では、今のところ12日夜に一票と言うことで。

25：キリエ　 2017/01/20(金)18:59:10

基本土日は開けられるので大丈夫です。
ただ、日曜夜は月曜日が辛くなるので出来れば今回だけにしたいです…。

26：名も　 2017/01/21(土)06:25:43

>>キリエさん
了解です。自分も、日曜夜は今回だけにしたい……。

27：テンテン　 2017/01/27(金)00:59:32

申し訳ありませんが日曜の夜は予定があるため参加するのが難しいです。
土曜日であれば参加できます。

28：名も　 2017/01/28(土)09:56:52

>>テンテンさん
了解です。
今月は難しそうですね。
次回は三月に致します。申し訳ありません。

29：名も　 2017/02/03(金)19:06:22

【花の都と願いの剣】
第二話｢旬華祭・向日葵｣

　前回の初顔合わせから一ヶ月の間に、各々が調べた事のまとめ。

【フラワリー｢野紺菊｣の検分調査】
　近代に作られたフラワリーには、使用者が普段は目にしない部分(なかご等)にシリアルナンバーと工房の印があるのだが、｢野紺菊｣にはそれが見当たらない。
　つまり、この制度が誕生する以前の品物の可能性がある。

【フラワリー｢野紺菊｣の魔術調査】
　願いを宣言した使用者は、MP5点を消費して命中＋２を得られる。その際、使用者は青い燐光に包まれる。
　尚、この効果は片手にフラワリー｢野紺菊｣を装備していれば、他の武器にも有効。
　また、使用者が願いを宣言した場合、その願いに近付けるように運命をねじ曲げる。
　更には、もう一つ、隠された魔力があり、そちらは謎。

　今まで装飾重視のフラワリーを作ってきた職人たちに、最低限の装飾と高機能な性能を備えた古い魔剣は衝撃を与えるには充分だった。
　今まで通りの装飾魔剣で良いではないか、と言う中堅職人と、もっと工夫ができると触発された若手職人たちの間に確執が発生→→第三回よりオリジナル魔剣が売買されます！

【アルベルトの顔に咲いた花】
　スピラミリピリス劇場の地下にある水脈迷宮を調査した際、良く似た花の群生地があったと言う、20年前の資料を発見。そちらは動物の顔に花が咲いていた(｢ベターマン｣のアニムスの花状態)
　なお、水脈迷宮には30mにも及ぶ水竜が確認されており、再調査は目処が立たない。

【トランヴァニア村の火竜伝説】
　良く似た伝説はパリシュタット近隣に多数確認されている。形状は翼の無いサーペント型火竜。体長は平均で20mほど。全て同じものだと仮定した場合、目撃例はパリシュタットを中心に円状になる。
　一番近くでは、旬華祭・向日葵の際に、四年周期で現れると言うプロミネ様。
　パリシュタットの沖合彼方を移動する水蒸気の柱で、その根本の水面下に巨大なサーペントの影を見たと言う目撃例がある。
　なお、プロミネ様が現れると、五穀豊穣、無病息災のご利益があるとされている。
　プロミネ様は昨年、出現したため、次は三年後と言う予想がされている。

【観劇『英雄パリスと吸血鬼リィ』】
あらすじ
　大破局の際、この街を支配したのはノスフェラトゥのリィ伯爵だった。彼はアンデッドを使って街を恐怖のどん底に陥らせ、自主的に生け贄を差し出すように仕向けた。
リィ伯爵から街を解放したのは四人の英雄。人間の戦士パリス、エルフの妖精使いラング、ナイトメアのキルヒア神官フリークベル、ソレイユの拳闘士ヘリオス。
激闘の末、遂にパリスはリィ伯爵の胸にアプローズを突き立て、悪しきノスフェラトゥの討伐に成功する。
パリスはアプローズの魔力で街を解放すると、その絶大な魔力が悪用されぬように封印を施し、姿を消した。
四人の英雄の石像は時計塔に置かれ、今も自身の名を冠した街を見守っている。

…………観劇を終えたフローラとトゥルフェン(オペラ座で偶然出会ったと二人は主張しております！→要真偽判定)はオペラ座館長のグランに呼び止められた。
彼の話によると、古くからいるオペラ座の怪人の他に、小怪人が住み着いたらしい。衣装が盗まれる、小火騒ぎが起きる等々、頭が痛い問題だ。
幸い、常連客の中に新進気鋭の冒険者であるフローラたちが居たので声を掛けたらしい。何とかして、この小怪人を追い出せないか、と言うお願い。仲間に聞いてみますね、と答えたフローラだったが、事件はスピード解決に至った。
小怪人こと、レプラカーンのルルは英雄になりたかった。英雄になりたくて、家出した。英雄になりたくて、きらびやかな舞台に憧れた。英雄になりたくて、むしゃくしゃしているときに火を着けてみた。英雄になりたくて、ふさわしい衣装をパチッてみた。
　そして、劇場に来ていた、気品があり有名な冒険者を目敏く見つけた。

れっつすとーきんぐ。
そんなこんなで、｢青い春｣亭まで付いてきた。新参のドワーフ冒険者パーティ｢歌う銃口｣に絡まれながらも若旦那に相談すると、
｢レプラカーンは縁起物だから持っていってやれ｣
　と半ば強引にパーティに編入。その上で、指名の依頼が入っていると告げられる。一同が集まると、奥の個室に通される。そこには、揃いのフードとマントで顔を隠している三人組が居た。
席につくように促し、豪華な料理を勧め、高級なワインがグラスに注がれる。一通り食事を堪能した後、リーダー格の男が切り出した。
｢この依頼は、決して公にはできない類いの物です。事情があって、あなた方のような駆け出し冒険者しか使えません。大金が手に入る可能性はありますが、他人に誇れる名誉にはなりません。ただ、誰かに害を為す類いではないことは明言しておきます。また、この内容が内容だけに、あらましを聞いて判断することはできません。依頼を受ける契約をしてから内容をお話しします｣
どうしますか。促され、顔を見合わせる。
色々と意見は出るが、おおよそ、好意的。特に、｢冒険者の店は通している｣｢誰かに害を為すわけではない｣と言う二点が明言されているので依頼を受けることにした。
すると、コインの詰まった袋がテーブルを叩いた。かなりの重量。云万ガメルと言う額だ。
｢ありがとうございます。実はですね……｣
男たちは語る。自分達は旬華祭・向日葵の実行委員であること。
旬華祭・向日葵には恒例のイベントがある。海賊王シュヴァルツの財宝発掘だ。街から少し離れた磯に無数の洞窟がある丘がある。そこには、海賊王が財宝を隠したと言う伝説がある。毎年、多額の金品が発掘され、大いに賑わうのだが……。
｢あれ、実は毎年、蒔いています｣
てへぺろ。この街で生まれ育ったフローラは衝撃を受けた。いや、まぁ、そんな気はしていたのだが。
確かに、そう言う噂は昔から有った。毎年、この時期しか宝物が発見されないとか、発見されるのがガメル銀貨ばかりだとか、前に宝が発見された穴から何年か後に再び見付かるとか、怪しいところがあったからだ。
｢でも、何で駆け出しばかりに？｣
ダニトが問う当然の疑問。それには、苦笑いが返ってきた。
｢前に熟練者を雇い入れたのですが、ガチにやられて、一般人は誰も発見できず、その年の盛り上がりは最悪でした。駆け出しの冒険者の方々が隠すと、良い感じに見付かったり見付からなかったりです｣
発見されるのが前提らしい。
｢報酬は、見付からなかった分ですが、最低でも半分は発見されるのが条件です。隠す洞窟はリストアップした26箇所(A～Z)の穴から10箇所を選んでいただきます｣
リストを見せてもらい、当たりを付けてから実地検分。
その結果、当初予定していたPの洞窟は壁や床が溶けてガラス質になっていて、火竜伝説の舞台と言うことが判明する。更には、亜竜鱗とテレポーターが見付かる。どうやら、ドラゴンではなく、亜竜の類いだとわかったのは収穫だ。
実際に見て、使える穴と使えない穴を分け、罠を仕掛け、宝を隠す冒険者→酷い有り様になりました。
テレポーターから何か出てきても危険だから、と警備も兼ねての、財宝発掘の受け付け係を申し出る一行。勿論、実行委員は快諾し、いよいよやって来た旬華祭・向日葵。今年のメインは山車の行列と海賊王の財宝のはずなのだが、妙に人の入りが悪い。
　それでも、用意したダンジョンは九割方踏破され、お宝を見付けられなかったのはたった一人。報酬は雀の涙になってしまった→向日葵の花言葉：偽りの富。
海賊王の財宝に人が少なかった原因は噂になって流れてきた。

沖合いに、プロミネ様が出現。

今年は来ないと目されていた火竜伝説の存在だ。
プロミネ様が現れると、五穀豊穣、無病息災、子孫繁栄、焼肉定食などのご利益があるとされており、実際、それを見た一同は生命力＋１の効果があった。必死になって抵抗したダニト以外は。

プロミネ様見物の冒険者たちに、情報を吹き込んでくれる有り難い変態が一人。PCたちが作ったダンジョンを楽々踏破して懐が暖かいマガトさんだ。
曰く、プロミネ様の正体は｢パトス｣と言う名の亜竜であり、スピラミラピリス劇場の地下、水脈迷宮に潜む亜竜｢ルール｣と供に、アプローズの封印の守り手である。
これ以上はまだ言えないよ、とかぬかしながら退場。代わりに血相を変えて現れたのは旬華祭・向日葵の実行委員である。
プロミネ様の来ない年は夜に海上花火大会を行っている。しかし、今年は予想外にプロミネ様が来てしまった。
昔、プロミネ様と花火の共演を狙ったら、プロミネ様に追い立てられた海洋性モンスターが花火の筏を強襲、多数の死傷者を出す事態となってしまった事がある。
花火大会には近隣都市のお偉い方も招待してあるので、今更中止にもできない。だから、助けて欲しいと言う依頼だ。
具体的には、花火大会が終わるまで、筏を死守する任務だ。必要と思われる情報はローザ邸に用意してあると言うことなので、一行は街の名士ローザの館へ。
話はついているらしく、一般解放されている一階ではなく、生活空間と私設図書室のある二階に通される。机の上には、前回の悲劇に関する報告書や、この辺りの生物に関する資料が取り揃えられていた。
｢こちらで用意できる資料は用意しました。しかし、これだけは守ってください。都市の威信や評判より、命の方が大事です。皆さんは決して無理をしないこと。花火師の方々にも言い含めておきます｣
冒険者の目をしっかりと見つめ、お願いをするローザ。実行委員たちよりも良識があるようだ。
ローザはある程度、ピックアップを終えた資料を示すことができた。それによると、この辺りではアイアンタートルとジャイアントクラブが共生関係にあり、それらが来るかもしれない。あるいは、船乗りたちに恐れられるキラーオクトパス。前回の悲劇の折りには海洋蛮族も姿を見せた。
守るべき筏は二つ。一組のパーティでは防衛は難しい。だから、彼らも呼ばれていた。
ドワーフ五人組のマスケティアーズ、｢歌う銃口｣の面々だ。
二組の冒険者はローザの祈りに見送られ、別々の筏に乗り込む。
そして始まる花火大会。
特等席で花火を見守る中、一行が乗り込んだ筏の周囲の水面がにわかに震え出す。続いて海中から飛び出したのは、飛び魚的な能力を持ったブルーキラーの群。のっそりと上がってきたのはサハギン。
ブルーキラーの必中攻撃にピンチに陥るが、辛くも撃退。次いで現れたのは巨大タコ。触腕が邪魔で胴に攻撃が届かないが、触腕を全てもがれたら、文字通り、手も足も出なくなり撃沈。
もう片方の筏を見ると、最高の守りを誇る蟹亀コンビを、装甲無視の一斉射撃で銃殺していた。
あらかたの脅威を撃退し、一息ついたのも束の間。周囲の海水が沸騰を始め、大量の塩辛い蒸気が立ち込める。刹那。
大きなうねりを立てて水面を割り、鎌首を上げたのは全長20mにも及ぶ巨大なサーペント型亜竜。プロミネ様、トランヴァニア村の火竜などの異名で知られる、アプローズの守護者パトスだった。
何かを探すように視線を動かすパトス。その姿に冒険者たちは、確かに知性を見た。同時に、体の奥底から原始的生命欲求が沸き上がるのを自覚する……有り体に言えば、ムラムラし出した。
何かを見付け、海中に没するパトス。幸いなことに、海に落ちたものはいない。
岸に上がると、実行委員やローザが出迎えてくれたが、一人、フローラだけは急いで帰宅する。パトスの情欲の炎は、熟れた身体にはてきめんだったようだ。

その夜、フローラは奇妙な夢を見た。その夢の意味を彼女はまだ知らない。

→Go to next episode.

30：名も　 2017/02/03(金)19:25:21

うーん、読みやすいように文頭１文字空けをやったんだが、見事に潰されてしまったなぁ。
それはそうと、第二話のまとめ

第２話｢旬華祭・向日葵｣Result
開催日2017/1/8

・経験点：1980点
・お金：2750ガメル
・名誉点：21点

・登場NPC
スプリング・エンフィール：｢青き春｣亭の主人。色々大雑把。

ローザ：パリシュタットの名士。物腰の柔らかな女性。

旬華祭・向日葵実行委員会：経費流用、備品横流しのスペシャリスト集団。表向きは善人。

マガト・ヴィクトマイセル：アルベルトの友人の変態。赤髪(三つ編み)、右目に眼帯、ボンテージ風革ジャケット、下着は着ない派。
何やら訳知りであり、アプローズの伝承について詳しいことを知っていた。ライバルの存在を匂わせていた。

フラック
不幸の塊。もう出ないと思う。けど、毎回冒頭に魔晶石を送ってくれる。最初は５点だが、キャンペーンの進行により、最大24点まで増える。

・魔物()内はレベル
サハギン(２)×２
ブルーキラーの群(３)×３
キラーオクトパス(５)×５部位

１ゾロ（ＰＴ共有）２回

あらすじ
旬華祭・向日葵を楽しんで、パトスに遭遇した。
情欲（パトス）に対して、スピラミラピリス劇場の地下、水脈迷宮には禁戒（ルール）がいて、アプローズの封印に関わっているらしい。

31：名も　 2017/02/05(日)17:27:35

次回予告
3月12日 11:00開始

｢私を、お祭りに連れていってください｣

ローザからの依頼は、そんな内容だった。
旬華祭・彼岸花。向日葵の祭りが動に対し、彼岸花は静の祭りだ。彼岸花の燭台を持ち、川を渡れば彼岸に旅立った愛しい人と再会できるとされている。
｢私にはもう一目でも良いからお会いしたい人がいるのです｣

今回も一ヶ月の行動を二種類選べます。

一般技能に邁進する……最低でもマイナスは無くなります。

パトスについての公共図書館にて【文献調査】

パトスについてローザの私設図書館で【文献調査】※要｢ローザと顔見知り(名誉点20)

英雄伝説に対する【調査】或いは【文献調査】

マガトさんと遊ぼう！……飯ぐらいは奢ってくれます。月の収支を増減無しにしてくれますが、謎の【マガトポイント】が貯まります。
…………何人かの重要NPCには固有のポイントを設定しています。誰寄りに事が進むかで進行が変わります。

探検！スピラミラピリス劇場舞台裏ツアー。

観劇再演｢辿り着く歌｣

選べるのは二つまでです。どうぞよろしく。

32：名も　 2017/02/10(金)08:22:01

追加の月間行動です。

本当、TRPGは情報の出し方が難しい。

【フローラ用】
　最近、頻繁に見るようになった夢の調査(判定無し)：その道に詳しいカウンセラーとの面談です。

【ルル用】
　突撃！ローザの私室！(判定無し)：スピラミラビリス劇場の重要なスポンサーにして、全ての旬華祭に出資している謎のお金持ちの私生活に迫る！

【シラン用】
　フリークベルの捜索(判定不要)：フリークベルの捜索聞き込みです。何か掴めるかも？

【ダニト用】
　マガトさんと遊ぼう！スペリオール(判定不要)：それ相応の対価を支払うと素晴らしい贈り物をくれるそうだよ！

【トゥルフェン用】
　宝石の護衛(回避判定か命中判定→ダメージ決定)：父の取り寄せた貴重な宝石の護衛です。襲われています！

33：タカハシ　 2017/02/22(水)10:09:09

失礼します。
もしまだ参加可能でしたら、参加してみたいのですがよろしいでしょうか？

34：名も　 2017/02/22(水)22:04:39

>>タカハシさん
ようこそ、いらっしゃいました。
まだ枠は残っているので、参加可能です。
キャラクターの作成はどうしましょうか？　公正、公平を期するためにＧＭの前でサイコロ振るか、ポイント割り振りをするか選べます。

レギュレーションとしては現在
　・経験点は初期＋3910点
　・お金は初期＋3000ガメル
　・名誉点は39点
　　
　・願いを叶える魔剣「アプローズ」に託したい願い（今回のキャンペーンの中核です。保留でも構いません　　　が、その分、活躍の機会が遅くなります。

成長は２回ですが、これは当日に振りましょう。

35：タカハシ　 2017/02/23(木)12:40:19

ありがとうございます。
作成は当日行います。
ルールブックの範囲などはどうなっているんでしょうか？
あと、二回までのセッションで欲しい役割などあれば教えて欲しいのですが…

36：名も　 2017/02/23(木)15:28:19

いえ、当日作成はマジやめて……。
タカハシさんのキャラ作成が終わるまで、他の方がプレイできなくなるので。
ダイス振りの場合でしたら、改めて日にちを決めて、タカハシさんのキャラクター作成回を設けます。
ルールブックの使用範囲は
・ルールブック改訂版Ⅰ～Ⅲ、EX
・アルケミストワークス(アルケミスト技能、一般技能)
・ルミエルレガシィ(選択可能種族、アイテム、トレジャー)
・バルバロステイルズ(コボルト、モンスターデータ)

尚、レベル上昇にともない、EXでは対応しきれなくなった場合、該当のサプリメントを導入します。

戦闘は簡易戦闘を使用。慣れてきて、要望があった場合は他の戦闘もしましょう。

その他諸々は再掲すると長くなりますので、GM&PL募集の｢花の都と願いの剣｣の板をご確認ください。
ctrl＋Fで検索を出して、花の都と打てばすぐに見つかります。

37：名も　 2017/02/23(木)15:45:04

役割ですが、現在、五名で過不足なく動けるように皆様に組んでいただいております……まぁ、当然なのですが。
ですから、お好きに作って大丈夫ですよ。

38：タカハシ　 2017/02/23(木)21:19:38

確認なのですが、GMの前でサイコロを振るのは当日に行い、その他技能などは決めておくということではないのでしょうか？
もし作成自体別の日にとなると、私が行ける時がないのです。

39：名も　 2017/02/24(金)01:29:52

>>タカハシさん
SW2.0で先に技能を決めるのは、事故率が高いのでやっちゃダメな作り方です。能力至上主義って訳ではありませんが、ポンコツや居るだけ邪魔なキャラクターができる場合があります。プレイできる時間は有限です、それはプレイヤー全員の共有物ですので、無駄にしちゃいけません。
だから、事前に作りたいんです。プレイ時間を長く取りたい。

で、ですね。
他の日に来れないほど多忙なのでしたら、それはまともに参加できるのでしょうか？
無理は禁物ですよ。

40：タカハシ　 2017/02/24(金)10:06:19

三月に行ける日がないということだったのですが、邪魔なキャラとなるなら参加しない方がいいですね。
サイコロ事故でポンコツになってしまう可能性もありますので、皆さんの邪魔になるようですので、お邪魔をしました。

41：名も　 2017/02/24(金)10:30:24

なるほど、了解です。
最後に二点確認します。

・都合の良い日、と言っています。土日休日には拘っていません。平日も無理なのでしょうか？

・ポイント割り振りも認めています……と言うか、ダイスを振ったのは一人だけ。ポイント割り振りで作るのは嫌なのでしょうか？

42：タカハシ　 2017/02/24(金)10:42:51

スマホで打ったせいか読み辛い文章になって申し訳ありません。

・以前にキャラ作成でとんでもないポンコツになってしまったことがあり、なおかつ今回やってみようとしたキャラがわりとルーニーで、邪魔をする気はなくても邪魔に感じそうだった。

ということを書こうとしたのですが改めて見たら全く意味が通らない書き込みで申し訳ありません。

質問の回答は、
・３月１２日までに空いている日はどこもありません。
・基本的にTRPGはサイコロを振りたいのでポイント割り振りでは作成したくない。

となります。
お騒がせしました。

43：名も　 2017/02/24(金)10:48:37

了解しました。
では、残念ですが、今回は御縁が無かったと言うことで。
また、何か別の機会に声を掛けてみてください。

44：名も　 2017/03/11(土)06:01:05

旬華祭・彼岸花はいよいよ、明日の開催となりました。皆様、よろしくお願いします。
明日、本編前の成長時に、各PCの願いを用紙に書いていただきます。そろそろ、準備していると思うんで。
今後のシナリオに組み込みます。

45：テンテン　 2017/03/12(日)10:29:42

大変申し訳ありませんが10分ほど遅れます。

46：名も　 2017/03/14(火)15:54:58

第３話｢旬華祭・彼岸花｣result
花言葉｢再会を願う｣｢悲しい別れ｣
開催日　2017/3/13

・経験点：1950点
・お金：2210ガメル
・名誉点：19点

登場NPC
ローザ：街の名士の女性。物腰が柔らかい未亡人。
旦那はアイヤール帝国の貴族だったが、腹上死したらしい。
今回、旬華祭・彼岸花の伝承と、魔剣野紺菊の｢願いへ導く｣と言う魔力を用いて、旦那との再会を画策する。

マガト：ダニトの友人。ライカンスロープエルダー。
実は街中では狙われやすいPCたちを守護する役割を担っているらしい。
ローザを快く思っていない。

双子の人形：パリシュタット最高峰の冒険者の店｢玄い冬｣亭の受け付けゴーレム。基本、素っ気ない。
融通も効かない。自立思考型。

魔物／()内はレベル

ゾンビ(２)×２
グール(３)×２
グールメイジ(４)

１ゾロ　６回

あらすじ
　ローザからの依頼で変な迷宮に迷い混んで、トゥルフェンがライトニングで不遇の死を遂げ、アプローズに連なる魔剣ローズマリーをゲットした。
　なお、ローザさんの目的は達されなかった模様。

47：名も　 2017/03/15(水)09:05:16

次回から、オリジナルのフラワリーの販売が始まります。
値段や魔力なんかはまだ伏せますが。

・鳳仙花：若手職人が親方に喧嘩売って作った逸品。既に三人の血の味を覚えている。

・覇王樹：どう見ても、鈍器。こちらも赤い染み付き。

・死人花：BC兵器の類い。

48：名も　 2017/03/20(月)08:30:15

【花の都と願いの剣】
第二話｢旬華祭・彼岸花｣

　旬華祭・向日葵の騒動が終わり、勇名ばかりが独り歩きを始めた一ヶ月間の出来事。
　シランは公立図書館のリリィと面会し、パトスの情報を調べる。亜竜インペルシルが過度に成長したものではないかと言う推察は得るが、それだけでは説明がつかない部分もある。取り敢えずの納得をし、ライフワークの聖人捜索に頭を切り替える。リリィに訊いてみると、意外にも情報があった。
　フリークベルの最後の目撃情報は、この街の最高峰の冒険者が集う店、｢玄い冬｣亭に入るところらしい。
　早速、聞き込みをしにいくが、高性能おしゃべり人形の双子に阻まれ、門前払い。たまたま通りかかった有名人、｢剣聖を継ぐ者｣リヨン・ローランに仲介を頼むも、ろくに相手にしてもらえない。仕方なく、とぼとぼと帰った。
　一方、ローザとの距離を一歩縮め、ローザの施設図書館の利用許可を得たのはルル。広く浅い知識の公立図書館とは違い、ローザの施設図書館は伝説、歴史、それと、パリシュタット周辺の生物学に特化しており、その分野では公立図書館を凌駕している。
　こちらの方からアプローチをすると、また違った情報を引き当てた。
　リィ伯爵は亜竜をベースにした生物合成実験を繰り返しており、パトスとルールはその産物ではないかと言う。なお、ルルはこの後、一月にも渡りローザをストーキングしてその私生活をつぶさに観察した。かなり恥ずかしい部分も含めて。
　フローラは懇意にしているグラン・ギニョールの招待を受けて観劇。何か、調べ事もしたようだが、今月の１足りない。
　トゥルフェンはスピラミラピリス劇場の舞台裏ツアーを楽しみ、地下の水脈迷宮への入り口を知る。また、養父の仕事の手伝いで貴重な宝石の護衛をするが失敗。宝石は賊に奪われてしまった。
　ダニトはマガトさんと遊び倒す。｢僕と契約してライカンスロープになってよ！｣と誘われるが、因果をねじ曲げてでも叶えたい願いが思い浮かばないので拒否る。
　それとは別に、祭りの準備を積極的に手伝うダニト。途中、川で貨幣石と言う奇石を採取する老人とで会う。お土産として売るらしい。実は重要アイテムだったが、さらっと無視してお手伝い続行。
　
　そして迎えた旬華祭・彼岸花。フローラの実家であるリコリス家は出奔した娘との再会を願い、秘宝である魔剣ライコリスを持ち出し、話題になる。
　魔剣ライコリスは名匠ラギウスが鍛えた四振りの剣の一つ。願いの魔剣アプローズはラギウスが仕えた魔法王が鍛えたと言う説が有力視されており、リコリス家の所有するライコリスはアプローズに導く剣とされている。
　ラギウスの鍛えた四振りの魔剣――ローズ(薔薇)、サンフラワー(向日葵)、ライコリス(彼岸花)、クリスマスローズ(聖夜薔薇)――が旬華祭の根拠とされている。なお、聖夜薔薇はローザが所有している。
　そのローザからの依頼はフラワリー・野紺菊の貸与と、願いの成就であった。願いとは｢主様との再会｣
　魔剣ライコリスの警護は良いのか尋ねると、そちらは｢玄い冬｣亭の冒険者｢見えざる腕｣が担当しているらしい。
　ちなみに、他に狙われそうなのはPCたちらしいが、それはマガトが警護する取り決めらしい。つまり、マガトとローザは既知のようで。
　ローザに魔剣野紺菊を渡すのには何か嫌な予感を覚え、フローラが保持することに。
　そうして、川渡りの儀式を行うと異様な場所に行き着く。
　地面は敷き詰められた人面。川の水は血液に変わり、背後には馬に乗った死神が待ち受ける。責められるように川を渡る。
　SANがガリガリ減りそうな荒野を進むと、唐突に小さな花園があった。花園には少女が一人。
｢三つの門にコインを嵌めれば、このアプローズに連なる魔剣が姿を現すわ｣
　謎の少女がそう言うと、いつの間にか、花園を囲むように三つの門があった。それぞれ、村、カタコンベ、昔のパリシュタットに続いていると言う。
　取り敢えず、三つの門を廻ってみることに。
　村にはゾンビやグールが溢れ、グールメイジと交渉ができた。パリシュタットの支配者を倒せば、コインを譲る。
　カタコンベにはスケルトンガーディアン。村を解放すれば、コインを譲って良い。
　そして、問題のパリシュタット。
　そこは、ノスフェラトゥであるリィ伯爵がいた時代。アンデッドの恐怖に支配されていた時代。
　中央時計搭があるべき所には小さな宮殿。門番たちはフローラの顔を見て、何故か通過を許す。
　案内されたのは大広間。そこはフローラには見覚えがあった。
　最近、夢でよく見る舞踏会。その会場がそこであった。
　やがて、現れたのは貴族然とした若い男性。自分は主様のイメージを被せられた偽物だと告げる。
｢主様とは何者か｣と問うルル。一同はリィ伯爵の名前を予感していた。しかし、出てきたのは違う名前。
　何やら、妨害があり、聞き取れないメンバーもいる中で、告げられた名前は｢アプローズ｣
　願いを叶える魔剣の名前だった。無論、突っ込んだことを訊こうとするも、その答えは得られず。
　この吸血鬼のコインはカタコンベにある財宝と交換だと言う。
　三すくみ。つまり、二者を倒せば全部手に入る。
　決戦の予感に、まずはシランが減ったMPを回復させようと、魔香草を焚く。すると、MPにダメージ！
　回復が使えない！と言うトラップに愕然となる。
　そして、三者の要求を本気で考察を始める。よくよく見ると、別に、二者を倒さずとも、交渉でどうにかなる部分もあるのだ。
　明確な排除要求を出しているのは……

・村のグール→パリシュタットの吸血鬼
・カタコンベの骨→村のグール

　であり、実は、吸血鬼は排除要求は出していない。
　なので、村のグール狩りに。戦うのはグールメイジをリーダーとしたグールとゾンビ。
　前衛にタフなゾンビとグールを配置し、後衛のメイジはライトニング発生機。
　アンデッドならではの丈夫さや、ゾンビの全力攻撃はさほどの脅威にはならず、前衛を廃し楽勝ムードが漂い始める。しかし、そんな気の緩みを切り裂く一条の雷。
　トゥルフェンは直撃を受け、絶命する。状況が一変し、焦る冒険者とGM。特にGM(ギリギリのバランスで死者を出したことがないのが自慢でした)。
　集団リンチで沈むメイジ。獲られたのは沢山のグールコイン。それと、扉に嵌める貨幣石。
　何故か、トゥルフェンは行動ができる。どうやら、ここでは冒険者たちも死者扱いらしい。
　花園の扉の窪みには、その貨幣石がぴったりと填まった。
　村のグールを倒したので、カタコンベの骨からも貨幣石を貰う。財宝について尋ねると椅子代わりにしている宝箱が財宝らしい。早速村から椅子を取ってくると、気前良く財宝を渡してくれた。
　カタコンベの財宝と吸血鬼の貨幣石を交換し、花園の全ての扉に嵌め込む。すると、少女アリスの胸から光と共に剣の柄が飛び出した。ルルがそれを引き抜く！(参考映像：少女革命ウテナ)
　ルルが手にしたのはローズマリーの紋章を持つフラワリー。護拳に大きな宝石が填まっているレイピアである。
　ねんがんのフラワリーをてにいれたぞ！
　→そう　かんけいないね
　→殺してでも　うばいとる
　→ゆずってくれ　たのむ！！

　気が付けば、冒険者たちは川向こうにいた。
　手にした魔剣ローズマリーはしっかりと保有している。トゥルフェンは生きてはいるが、穢れを得てしまっている。白昼夢では無かったようだ。
　そして、願いが叶えられなかったローザは消沈し、とぼとぼと帰宅して行った。

→Go to next episode.

49：名も　 2017/03/20(月)16:14:35

盗賊ギルドの設定、有ったね。うん、忘れてた。と言う訳で、盗賊ギルドは「カラバルの豆」で、ギルドマスターは「白の秋」亭のフォール・エンフィールでした。失礼。
まぁ、次回から、と言う訳で。

次回予告
4月9日 11:00開始
【十月・秋桜】（花言葉「謙虚」「乙女の真心」「調和」）

「お前さん方、頼みが有るんだが」
「実は、お願いしたいことがありまして……」
「お願いです。どうか、手を貸してください」

冒険者たちに寄せられたのは三つの依頼。
依頼主は、上から順にスプリング・エンフィール、ローザ、ホランド・アスター（トゥルフェンの養父）の三者。

「そろそろ、エテの兄貴に紹介したいから、卒業してくれないか？　それと（名誉点30点上げるから、）パーティ名を付けてくれ」（スプリング）

「私の生家が荒れてしまっているので、掃除をお願いします」（ローザ）

「商売に失敗し、このままでは首を括るしかありません。どうか、賊から宝石を取り戻してください」（ホランド）

さて。冒険者たちは何を選ぶ？　あ、今回は美味しいと言っておく。

んで、今回も一ヶ月の行動を二種類選べます。

Ａ．お仕事に邁進する⇒マイナスは無くなります

　Ｂ．フラワリー「ローズマリー」の【文献調査】⇒目標値15

　Ｃ．英雄伝説の再調査（前回の分＋α）【調査】【文献調査】⇒目標値14／17（17で追加情報）

　Ｄ．ラギウスの四魔剣の【文献調査】⇒目標値15

　Ｅ．アプローズについて【文献調査】⇒目標値8／24（24で追加情報）

　Ｆ．プチ依頼「娘の捜索」⇒仲間を売る。2000ガメルゲット。

　Ｇ．特殊イベント「見極め」⇒全員の手番を１回消費します。

　Ｈ．観劇「パリスの結婚」

　【シラン用】潜入！　「玄い冬」亭！⇒キルヒア神殿のお遣いで「玄い冬」亭に向かいます。

　【ルル用】フラワリー「ローズマリー」の魔術的調査⇒マギテックギルドに預けます。

　【ダニト用】マガトさんと遊ぼう！⇒紹介したい人が居るんだ……

　【トゥルフェン用】刀匠アンキロセラス一門から面会要求⇒会ってみる？

　【フローラ用】夢について調べてみる⇒専門家に調べてもらえます。調査費2000ガメル。

　全部は開かないと思っていますし、ブラフもあります。
　ポイント管理をしている勢力は３つあります。１つはマガトさんですね。
　現在、Ｌ：３／Ｎ：８／Ｃ：８
　どこに何が入るかはまだ秘密です。

50：キリハラ　 2017/03/23(木)23:46:22

ダニトさんに見破られるくらいだから、
盗賊ギルドには潜り込めないだろうし、
素直に仕事として顔は出してるんだろうなあ。

ここはやっぱり見極めにトライ？

51：名も　 2017/03/24(金)10:07:12

盗賊ギルド｢カラバルの豆｣のギルドマスターと、｢白の秋｣亭の主人が同じなだけで、｢白の秋｣亭と｢カラバルの豆｣の所在地は別ですよ。

んで、シランが潜入したいのは｢玄い冬｣亭なので、これもまた、別の場所です。

52：名も　 2017/04/09(日)10:11:49

一応、宣言。今日は、甘い系のお菓子を持っていくよ！

53：キリエ　 2017/04/09(日)10:36:49

すいません。2,30分遅刻します。

一応今月についてフローラの意見を乗せときます。

・フローラ用は行ってくるつもり。
・余裕があれば観劇したいが、調査の手が足りないかと思うのでどれか調査系かなと思っている。
・Gは詳細を確認してから判断したい。
・Fはやめて(笑)。

54：キリハラ　 2017/04/18(火)12:32:57

申し訳ありません。
次回5月14日はお休みさせていただきます。
ルルはモブにでもしといてください(笑)

55：名も　 2017/04/18(火)15:10:43

あれ？次回は第二週は予定悪い方が他にもいたからずらそうか、と言う話だったような……。

56：キリエ　 2017/04/19(水)12:32:32

14日に予定を入れたいと言っていたのは私ですね。
確定ではないので14日でも大丈夫ですけど、キリハラさんもご都合悪いならどこか別の日を考えたいですかね。

とりあえず私の方、5月中だと3,4,5,7,14日は予定が入ってます。
上記以外の休日であれば大丈夫かと。平日は無理かなぁ。

57：名も　 2017/04/19(水)15:22:24

了解です。
一週ずらして、21日は大丈夫ですか？

58：名も　 2017/04/21(金)15:20:33

次回は、前回の最後を少しやってから、｢それから一ヶ月が経った－－｣となります。
シラン(＆トゥルフェン)vsHiverさんとか、フローラvsローザとか、はしょれないイベントが発生しているので。

……21日で皆さん、大丈夫？

59：鱸　 2017/04/21(金)20:03:21

自分は、今ところ大丈夫です。

60：名も　 2017/04/22(土)02:54:07

第４話｢コスモス｣result
花言葉｢調和｣｢乙女の真心｣｢謙虚｣
開催日　2017/4/12

・経験点：2460点
・お金：2210ガメル
・名誉点：欠片８個(まだ振っていない)

登場NPC
ホランド：トゥルフェンの養父。宝石商。今回の件でエンフィール家との繋がりを何とか維持できた。

ローザ：パリシュタットの名士。今は無き王家の血を引く唯一の女性。誘っているわけではないが隙が多く男を勘違いさせやすいと有名。

Hiver：冒険者の店｢玄い冬｣亭のマスター。エンフィール家の当主。リィの遺産の封印のために動いている。

・経験点内訳
基本1500
追加依頼500
1ゾロ５回250
魔物210
→馬に乗った追い剥ぎ(３)
→魔道に魅いられた魔法使い(４)
→ブラッドサッカー(６)
→ポルターガイスト(８)

報酬内訳
1800＋1800＋戦利品400＝4000ガメル(前金400は先渡し済み)

・未売アイテム
古書｢絶対にモテる！～ナンパ術～｣ちり紙～2500ガメル
火炎石(MP1点消費で1時間発熱。煙が立たない調理器具。10個一組×4セット。戦闘で使用する場合、一個に付き炎属性２点ダメージ、投てきＢ)１セット1000ガメル

名誉点
パーティ名｢伝説を覆す者たち｣(30)
剣の欠片8個

成長
まだ振っていない

・あらすじ
　窮地に陥ったホランドさんを助けて、深紅の宝石を手に入れ、ローザの生家で思い出の本を手に入れ、ローザさんの生家を焼いた。ローザさん、前回に引き続き涙目。

61：名も　 2017/04/22(土)02:58:23

【花の都と願いの剣】
第四回｢秋桜(コスモス)｣

　ダニトはリリィに依頼をし、フラワリーの調査を行う。
やはり、野紺菊と同じく、記録にない魔剣。ただし、王政を終わらせた詩人ルーナの肖像画にはローズマリーが描かれている事を発見したのは成果だ。
　また、マガトとも接触。ライカンの長老と引き合わせて貰い、ライカンへの協力を受諾する。ライカンは『途中までは同じ道を歩める、その過程であなたは英雄にもなれるが、その先の道ではお互いに道を違える。そのタイミングは各々の判断に委ねよう』と告げる。英雄になった後が怖いね！(GMの愛読書｢魔法少女プリティ☆ベル｣では、同盟を組んだ直後に裏切るのは定石、と東の魔王ジロウ・スズキさんが述べています)
　シランは英雄伝説を調べる。最良とされるのは根絶の魔剣ベラドンナを使ってリィを滅ぼし、王になった話。
　最悪は、パリスはリィに負けたと言う説。
　最良とされる説でも、パリスは王になる前後に攻撃的な性格に急変し、蛮族の討伐に心血を注いだことになっている。
　また、キルヒア神殿に保管されていたリィの遺産である青銅の仮面を、｢玄い冬｣亭に届ける任務を請け負う。前回、門前払いを喰らった意趣返しと言わんばかりに、双子の人形に仮面を見せ付けるシラン。人形に見せ付ける。人形に。
　無機質に案内され、通されたのは地下の一室。数多の封印指定の呪物が並ぶその部屋で銀髪の男が待っていた。
　シランから仮面を受けとると、それを宝箱に仕舞い込む。契約の品は後日、と言う男に対し、シランは質問を求める。フリークベルはここに何をしに来たのか、最後に来たのはいつか。
　男は少し考え、それは別の男に委任しているから、彼に訊ねてみてくれと言われる。その冒険者は異形の仮面をしているからすぐに分かると言う。その他、質問に答えて欲しければ、リィの遺産と呼ばれる七つのアイテムの内、どれかを持ってくることを要求。
　白銀の甲冑、双子の人形、黄金のランプ、青銅の仮面、深紅の宝石、死神の鎌、野薔薇の錘。双子の人形、黄金のランプ、青銅の仮面は所持していると言う。
　深紅の宝石には当てがあったので、情報収集をするべく、急いで｢青い春｣亭に向かう。
　ルルは魔剣アプローズのことを通りすがりの女児に聞き、願いを叶える剣だよそんなこともしらないのばかなのそういえばばかっぽいかおをしているね？とバカにされる。また、フラワリー｢ローズマリー｣の魔力解析を依頼したところ、どうやら、この剣は｢刻印の指輪｣と言うアイテムと一緒に装備すると真価を発揮するらしいことが分かった。
　刻印の指輪を装備した状態なら、クリティカル値が－１され、装備者が見た10分以内の風景を、音声付きで壁などに投影できるようになるらしい。更に、現在は機能していない更なる魔力があるみたいだが、こちらは不明。野紺菊も似た機構を持っているので、関連はあるようだが。
　トゥルフェンは観劇。演目は｢パリスの結婚｣――今回の劇は冒険に直接関わる濃い内容だった。パリスは惚れた村娘に二回玉砕し、長旅から帰ってきたら射止めることができたけど、実は相手は逃亡した女王様で、その夫になったので王になったと言う内容。
　また、トゥルフェンはアンキロセラス一門と言う刀匠と出会った。投資をしたので次回、良いものが手に入るかもしれないダイスロール。
　フローラは実家にもあるラギウスの四魔剣を調べる。そもそもの謂れなんか、あまり知らずに家を飛び出したから。
　ラギウスの四魔剣は刀匠ラギウスが作った四振りのフラワリー。願いの場所を示すと言われている。
　四月区桜花にある特攻魔剣桜花、八月区向日葵にある疑似太陽魔剣サンフラワー、九月区彼岸花にある常世魔剣ライコリス、そして十二月区聖夜薔薇にあり、ローザ邸の一階サロンに展示されている厳冬魔剣クリスマスローズ。仮に、アプローズに連なるのが嘘だったとしても強力な魔剣であることに変わりはない。
　また、最近見る夢について専門家にを当たることにする。
　過去視ではないか。リィは捧げられた生け贄を歓待し、舞踏会を開き、楽しませた後に殺していたと言う。だから、フローラの前世はリィに捧げられた生け贄ではないかと言うのが専門家の意見。一応の納得はするものの、前世の記憶をかなり多く有しているフローラにとって、記憶と食い違いもある意見だった。

　そんなこんなで一ヶ月が経った。

　トゥルフェンの養父ホランドは深刻な悩みを抱えていた。
　｢玄い冬｣亭からの依頼の宝石｢レーヌ・ミシェル｣はホランド商会が扱ってきた宝石の中でも断トツの価値がある名品。取り寄せるのにもずいぶんと費用を使い、その経費すらも含めた高額報酬が手に入るはずだった。それが、先月、山賊に奪われ、報酬は入らず、このままでは首を吊るしかない。
　売れるものを売り、作った資金で最後の賭け、冒険者を雇って宝石の奪還を狙う。何とか作れた資金は一万ガメル。これで雇えるパーティは、養子トゥルフェンのパーティがギリギリだった。

　ローザもまた、悩みを抱えていた。
　生家を逐われて何年が経ったか。生家は荒れ果て、周囲は危険な土地なので近寄るのもままならない。あそこには入り用の書物が何冊もあるのに。
　幸い、最近、注目の冒険者と親しくなってきたので、彼らを使ってみようと考えた。

　そろそろ、次のレベル帯の店に昇格させたい冒険者がいる。だが、そのパーティ名はまだ決まっていない。なので、必要な名誉点を工面するから、適当に名前を付けることにした。
　アプローズの在りかを示すと言うラギウスの四魔剣の伝説を否定する要素を見つけてしまった冒険者たち。街の生い立ちさえ否定しかねない冒険者。
　浮かんだ名前は｢伝説を覆す者たち｣
　割りとすんなり決まって｢伝説を覆す者たち｣となった。
　その上で、指名の依頼が二つ入っていると言う。
　ホランド商会から宝石奪還の依頼。賊はシロテンの森を根城にしているらしい。
　ローザから生家清掃の依頼。清掃が無理な場合は｢アプローズ考察｣と言う本を持ち帰ってくれば良いと言う。
　生家の場所は、英雄パリスとローザの祖先が出会った場所、ホワイトヘブン村。ただ、そこはパリスが王になった後、焼き払われ、今では亡者蠢くシロテンの森と呼ばれている。
　行き先は同じなので、両方の依頼を受ける事にし、ローザが生家を逐われた理由と、何故、帰郷ができないかを聞く。
　きっかけは、メイドの首吊りだった。ローザの父のお手付きだったメイドは、正妻に責められ、自死に至った。
　それからである。館には怪奇現象が頻発するようになり、一家は泣く泣く家を棄てたのだ。
　だが、持っていける荷物には限界がある。そこで、大半の本は諦めたのだと言う。
　ホワイトヘブンの村はパリスが王になった後、パリスの手によって焼き討ちを受けた。殺された村人は怨霊となり、今も、跡地であるシロテンの森をさ迷っていると言う。
　ローザはかつての王家の血を引いている。王家の者はその館で子を生み、ある程度まで育て、帝王学を始め、必要な知識を身に付けるのが習わしだと言う。
　早速準備を整え、シロテンの森へ。森は３×３のダンジョンだ。(表記は縦横、左下がスタート、中上がローザの生家)
　森の入り口(左下)を丹念に探し、古い石畳を発見するルル。年代こそ不明だが、石畳は中央に続いているのは分かった。
　石畳に沿って中央へ。そこには夜営準備をしている二人組が。片方の男にトゥルフェンは見覚えがあった。宝石を盗んだ実行犯である。しばき倒して情報を吐かせる。
　宝石を盗んでから、盗賊団の内部で血みどろの抗争が勃発。宝石を誰が得るかで殺し合いが続き、怖くなり、古井戸に捨てたのだと言う。
　その古井戸は左中にあり、蓋をしたらしい。案内させる。
　すると、井戸の中から声がする。その声を聞いて捕虜二人は震え上がった。最後に宝石を手にした男を後ろから斧で強襲し、死体ごと井戸に捨てたはずなのだから。
　石の蓋を解放すると、飛び出たのはブラッドサッカーと化した男。これを撃破する(とどめを刺したのは太陽光)。宝石は持っておらず、どうやら、井戸の底にある模様。
　井戸を覗くと、強烈な血臭。トゥルフェンが恐る恐る降りると、井戸の底には腰の高さまで血が溜まっている。足から伝わる水底の様子は骨を踏みしめる感触。意を決して水底を漁ると、手にベッタリと絡み付く髪の毛。何度か血風呂に潜り、血塗れに慣れてきた頃、骨とは違う感触の物が手に当たる。掴んでみると、姿を現したのは血塗れでなお美しく輝く深紅の宝石。30ctの赤色金剛石｢レーヌ・ミシェル｣
　不意に、何者かに両足を掴まれる。井戸の底の底に引きずり込まんとする力に抗い、仲間の手を借りて何とか抜け出す。どうやらこの井戸は、墓地代わりに使用されていた死者の井戸だったようだ。
　トゥルフェンが恐怖体験をして手にした宝石の、大体の価値に気が付いたのはダニト。百万ガメルは下らないな、と値踏みした刹那、トゥルフェンを殺してでも宝石を奪いたい衝動に気が付き、必死に自制する。どうやら、これが盗賊団を壊滅させた、この宝石の魔力らしい。
　慎重にしまい、捕虜にしてある賊に嫌な情報を聞かされる。中右にも井戸があり、こちらは解放してしまったらしい。中からは、やはり、吸血鬼が飛び出したと。
　捕虜を解放すると、襲われてアンデッドになって帰ってくる可能性がある。仕方なく、道案内も兼ねて、連れて歩くことに。
　案内役もいるし、夕暮れが迫っていたので真っ直ぐに館へ。上左にあった放血中に死霊が取り憑いたゾンビ猪とか、スルーされてちょっと悲しい。

　館の扉は魔法的な力でロックされていた。不用意にドアノブを握ったルルは、手に灼熱を感じる。いつの間にか、ドアノブは赤熱していた。手に大火傷を負い、改めてドアノブを調べると、今の熱が嘘のように冷めている。余熱すらない。
　不審に思いながらも、アンロックキーを差し込んで、解錠を試みる。すると、勢い良く扉が開かれ、吹っ飛ばされるルル。
　何はともあれ、扉は開いた。ルルの怪我を治しつつ、館に入る。すると、ロビー右、遊戯室から音と声が聞こえる。
　そっと覗き込んでみると……ゴースト４体が麻雀をしていた。何も見なかったことにする。
　改めてロビーを見回し、フローラが固まった。
　正面階段の踊り場に掛けられた巨大な肖像画。初代当主らしいその肖像は、どう見ても、フローラの夫ラジの物だ。
　これが何を意味するのか、混乱するフローラ。取り敢えず、戻り次第、ローザに納得いく説明を求めることにする。
　一階の部屋をしらみ潰しに当たるが、目的の本は見つからず。代わりにあるのは、怪奇現象。食堂ではダニトに彫像が降ってきたり。
　奥の図書室にはお腹を空かせたペットの魔法生物がいたので、預かっていた特別なご飯を渡すと、２階にあることを教えてくれた。
　向かうと、本日最大の怪奇現象が。甲冑がずらりと並んでお出迎え。二階でも他の部屋に入れないと言わんばかり。
　二階の書庫に通されると本棚から数冊の本が襲ってきた。
　何となく、想像はついていた。敵は、ポルターガイストだ。
　どれがコアだか分からない、多部位モンスター。しかし、フローラはあっさりコアを見抜いてしまい、いきなりコアがフルボッコに会う。破れかぶれの殺到がトゥルフェンを気絶に追い込むがそれだけだった。南無。
　書庫から｢アプローズ考察｣を手に入れた。
　書庫を出ると、ルルは森の一番高い樹(中右)に人がいるのに気が付く。そいつは、いきなり火矢を撃ち込んできた。
　矢は避けたが、綿埃の積もる絨毯に火矢が刺さり、勢い良く燃え出す。
　慌てて逃げる冒険者たち。途中、ペットに警告だけ出して外へ。そこには、馬に乗った追い剥ぎが待機していた。気が付いたかどうだかあっさり瞬殺。南無。
　トゥルフェンは養父に宝石を渡した後、シランと共に｢玄い冬｣亭に依頼品を届けることに、フローラはローザに本を渡しつつ、問い詰めようと心に決めた。

62：キリエ　 2017/04/23(日)17:18:18

21日大丈夫です。ありがとうございます。

あと一応確認ですけど、上記のお金の金額は報酬と未売アイテム以外の合計ってことです？

63：名も　 2017/04/24(月)00:54:57

ええ、未売アイテム以外のお金の合計です。
報酬の提示はそれぞれ2000でしたが、前金として200ずつは既に渡しているので、後金の1800ずつをお渡しします。モンスターからの戦利品は売却後、均等配分しています。

64：キリハラ　 2017/04/25(火)08:22:41

21日であれば大丈夫です。

65：名も　 2017/05/02(火)16:05:28

次回予告
5月21日11:00開始
【十一月紅葉】花言葉｢大切な思い出｣｢美しい変化｣｢節制｣

　嗚呼、燃えるように背中が熱い。その男が伸ばした手の先には何かが刺さっていた。
　死は、避けられそうにない。ならば、せめて、一矢報いたい。だから、ここで待とう。
　どこで道を誤ったか。そんなものは考えるまでもない。自分は裏切ってしまったのだから。
　せめて、彼らには伝えなければならない。託されてきた、本当の願いの剣を－－

A.お仕事に邁進するβ……使用する一般技能が１レベル上がります。マイナス修正がなくなります。
※予告！次々回は舞台が年の瀬の為、一般技能＋能力値ボーナス×250で計算します。

B.リィの遺産のついて(七種中どれか任意二つ)【文献調査】……目標値18。ただし、ローザ私設図書館を使用する際は＋２ボーナス

C.ローザについて【調査】【文献調査】……目標値18。特定のNPCとコネクションがある場合は、顔見知り：＋２、友人：＋４、貴重な友人：自動成功のボーナス。
ただし、別の特定のNPCがいる場合にはボーナスはなく、下位情報しか分かりません。
※プラス修正をくれる特定のNPCは現在四人、マイナス修正のNPCは三人出ています。

D.観劇｢真・パリス伝｣

【トゥルフェン用１】
白銀の英雄の痕跡：養父と共にリィの遺産｢白銀の甲冑｣を捜索します。養父と共に戦闘あり。

【トゥルフェン用２】
違和感の正体：最近、街で違和感を感じる。何か、おかしい筈なのに、その正体が分からない。その正体を知る時、トゥルフェンはパリシュタットの秘密に触れることになる。→判定は精神力抵抗です！

【ルル用１】
ローザさんと一緒！：｢ルル君なら、良いよ｣ローザさんはルルを招いて、何か、イイ事をしてくれそうだ！ただし、フラワリー｢ローズマリー｣は持参してね！
→色々、優遇を受けます。

【ルル用２】
先輩の指導：今日も今日とてスピラミラピリス劇場で悪戯にせいを出すルル。人の居ない舞台で悪戯中、頭上に緞帳(どんちょう)が落ちてきて－－！

【シラン用１】
異形の仮面：相席をした男は、異形の仮面を着けていた！
→なんかの判定

【シラン用２】
でーと：街で声を掛けてきた男性と二人きりで……。→男性と共に戦闘あり。

【ダニト用１】
真・パリス伝→長老から貴重なお話をいただきます。

【ダニト用２】
マガトからのお願い→ちょっと、盗ってきて欲しいものがあるのだが……→ちょっと、偉い人の家にこっそり遊びに行きます。家人に知られないように。

【フローラ用１】
幸せにおなりなさい：街で、君にとてもなついてくる小動物と出会った→扶養家族が増えます(毎月の出費が上がります)

【フローラ用２】
折り合わせ死になさいな：惨劇があった。多くの人が死んだ。一命を取り止めた人もいる。
パニックが拡がる。その現場にいたフローラは……

現在の勢力ポイント
Ｌ：５／Ｎ：10／Ｃ：９

……余談。
花言葉の｢節制｣
タロットにも｢節制｣と言うのがある。ナンバーは14番

ゲームブックで14番と言うと｢あなたは死んだ｣と言うパラグラフである。

66：名も　 2017/05/04(木)15:49:06

　一応、元ネタ的な話をば。情報格差の無いように。

　複数のキーワードの元ネタを｢Sound Horizon｣と言うアーティスト(正しくはプロジェクト名。別プロジェクトに｢紅蓮の弓矢｣とか｢自由の翼｣で知られるLinked Horizonがある)の楽曲から引っ張っています。リィの七つの遺産の名前とか、｢玄い冬｣亭のマスターの名前とか。
　ただし、それらはSound Horizonに登場するものとは別物です。元ネタを知っているからと言って有利に働くようには作っていません……と言うか、知っていると逆に固定観念に捕らわれるかも。だから、深紅の宝石も仲間割れ発生装置じゃないよ。もっと重要。

一応、元ネタリスト。
●リィの七つの遺産
→白銀の甲冑、マリオネット、黄金のランプ、青銅の仮面、深紅の宝石、死神の鎌、野薔薇の錘
→→→8thアルバム『Nein』より｢西洋骨董屋根裏堂｣ただし、野薔薇の錘(つむ)に関しては、グリム童話

●｢玄い冬｣亭の亭主Hiver→→→5thアルバム『Roman』より複数の楽曲。Hiverはフランス語で冬の意味。楽曲では水子の亡霊。

・冒険者グループ｢見えざる腕｣(｢玄い冬｣亭の前で困っているシランを取り次いでくれなかった、この街最高峰の冒険者グループ。今後出てきます。)
→(大変ややこしいです)
→→→5thアルバム『Roman』をコミカライズした｢Roman｣と言う漫画単行本の、｢見えざる腕｣と言う楽曲を元にしたコミックに登場する人物と、その周辺人物＋１。

●リィ伯爵
→→→バンパイアハンターD第一巻に登場する吸血鬼。大元の元ネタは｢魔人ドラキュラ｣で人気を博したアメリカの俳優クリストファー・リィ。ロード・オブ・ザ・リングのサルマンとかやってた方。ちなみに、｢スーパーマン｣の主演俳優クリストファー・リーヴは別人。ややこしい。

67：テンテン　 2017/05/04(木)23:33:44

すいません21日なんですが仕事が入ってしまいまして参加するのが難しくなってしまいました。
申し訳ありません。

68：名も　 2017/05/05(金)18:23:38

テンテンさん、了解です。
他の皆さんは大丈夫でしょうか？もう一人欠員の場合は、今回は中止かもう一週ずらすかにします。

69：キリハラ　 2017/05/08(月)09:21:58

先に追い剥ぎを倒せば館は燃えなかったのかなあ。

先輩の指導はきっと次の機会があると信じて、
やっぱりローザさん優先かな。

70：名も　 2017/05/14(日)17:02:18

一週間前になりました。皆さんは予定は大丈夫かな？

さて。少し、ルール追加をば。欠席の場合、月間行動を一個指定していただければ、自動成功とします。
ただし、目標値が複数有ったり、上位情報と下位情報が有ったりする場合は、最低限の情報のみにとどめます。
また、当日までに指定がなかった場合は、参加メンバーに開示情報を決めていただきます。便利グッズ。

次回はテンテンさんがお休みなので代打ヒーラーの｢ダブルフェイス｣バッド・オン氏がスポット参加。セージ／スカウト／プリースト(サカロス)と言う感じ。
よろしく。

71：名も　 2017/05/26(金)19:00:47

次回は6月11日です。
テンテンさんには申し訳有りませんが、いきなり死闘から開始です(前回、ボスまで行かなかった)
クィンドゥーム！
ライカンスロープ！
その他多部位モンスター！
まぁ、頑張れ。

バッドさんどうしようか。巣に帰そうかなぁ。

次回は巨大モンスター狩りです。

72：キリハラ　 2017/06/01(木)08:38:03

先にお知らせしときます。
次の次の回の7月9日はキリハラは予定があり参加できません。また変更可能なら2日か16日は大丈夫かも。

73：名も　 2017/06/01(木)12:34:59

７月２日は仕事が入っているので、変更でしたら16日になります。

皆さんは７月16日なら予定は大丈夫でしょうか？

74：名も　 2017/06/05(月)21:03:31

ちょっと身の回りがゴタゴタしていて、次回予告と前回の内容のupが遅れていて申し訳ない。水曜までには上げます。

次回は大型モンスター狩りです。
旬華祭クリスマスローズは歳の終わりと新年を祝う厳かな祭りです。新年を祝う爆竹を派手に鳴らしてもらおう、ってな感じです。
あーか、きいーろ、ひまわり。だいだい、ぐんじょう、あじさい(BUCK-TICK)

75：名も　 2017/06/07(水)21:20:09

次回予告
6月11日　11:00開始第六回【十二月区｢旬華祭・クリスマスローズ｣】
花言葉：中傷、スキャンダル、慈しみ、追憶、私の不安を和らげて。

　旬華祭の準備が進められるローザ邸に、パリシュタットで活躍する冒険者たちが集められる。
｢街の異変は皆様も聞き及んでいると思います。商人たちからも悲鳴が上がり、これを放置はできません。私たちの調査により、あれは地下水脈にいる巨大モンスターの仕業と判明しました｣
　冒険者がどよめく。しかし、それを制するかのように、テーブルの上の品に掛けられていた飾り布が取り払われる。
｢これは、奴と戦う武器です。皆さんにお譲りしますので、どうか、あのリィの遺産を討伐してください｣
　深々と頭を下げるローザ。テーブルの上には－－酒樽が並んでいた。

Ａ.お仕事頑張る
　→年の瀬なので、いつもの五倍の値段で行きます。マイナスはなくなります。確実に儲かるサイドビジネスがあるのですが、いかがですか？

Ｂ.任意の一人のNPCがどの勢力の所属かを調べる。
　→スカウト＋敏捷(14)／セージorバード＋知力(14)／冒険者＋知力(17)
※ただし、ローザ、マガト、エンフィール家に関しては手番消費なし自動成功

Ｃ.ローザ邸年越しダンスパーティ(仮面舞踏会)に参加：旬華祭クリスマスローズ名物。歳の終わりを祝う無礼講です。

・館の住人私用エリアへの侵入
　→スカウト＋敏捷で15。失敗すると、おしおきだっぺ。

・メイドさんをナンパ
　→冒険者とは英雄の卵。英雄色を好む。と言うわけで冒険者レベル＋任意のボーナス(口説き方が変わります)。メイドさん15／アニエス17／ローザ10

・参加しているNPCに接触を取る
　→３勢力揃い踏みです。もちろん、勢力ポイントに直結します。
　｢剣聖を継ぐ者｣リヨン(冒険者グループ｢見えざる腕｣)／｢魔剣士｣フランボウ(冒険者グループ｢見えざる腕｣)／ローザ／マガト(カッシーニ末裔)／アニエス／リリィ

Ｄ.英雄たちを中心に伝説を洗い直す
　→【文献調査】で下位8／上位24

Ｅ.野外劇｢アプローズ｣
　→修理中の劇場に代わり、ローザの好意により、ローザ邸内薔薇迷宮のステージにて講演。アプローズを探すものたちに贈る劇。

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【ルル用】
フォーチュンリング
　→旬華祭クリスマスローズではローザが実行委員。なので、旬華祭のお手伝いです。ホットワインに異物を混入させるだけの簡単なお仕事です。

【シラン用】
キルヒア神殿冬の大掃除
　→掃除→人気の無い場所→壁ドン→キュン死

【トゥルフェン用】
養父の手伝い
　→一年で最も忙しい12月。ホランド商会もその例に漏れず、猫の手も借りたい程。そんな中、トゥルフェンは父の恩師へのお使いを頼まれる。

【堕ニート用】
ちょいと魔剣を持って来て
　→九月区彼岸花にあるライコリスと言う魔剣を盗ってきて。二度目。三度目のお願いは無い。

【フローラ用】
家族会議
　→にげまわっていた　だんなを　おいつめたぞ！
　まずは　ごーれむを　たいきさせ　はなしあおう！

現在の勢力ポイント
Ｌ：９／Ｎ：11／Ｃ：13

ロウフル少な目。カオティック寄りですなぁ。

76：名も　 2017/06/07(水)23:53:48

花の都と願いの剣】
第五回「紅葉」

　ローザの生家で見た愛する夫と良く似た男性の肖像画。その仔細を訊くために依頼の顛末を報告がてら、フローラはローザの下に赴く。
　現在は商工会の会議に立ち会っているので、少し待っていてほしいとメイド長のアニエスに言われる。
　会議をしている商工会はフローラの夫ラジが所属している商工会。今日の会議の予定はラジから聞いていない。
　そんなこともあるのかな、と納得しつつも、ラジが見える席に移動するフローラ。そして、彼女は見てしまった。
　お偉いさんの近くではなく、ラジの隣にいるローザ。明らかなボディタッチ。必要以上に距離が近い。周りの人たちは容認している様子。フローラの目に怒りの炎が宿る。その視線に気が付き、ニコリと笑うローザ。
　会議が終わり、ローザを借りるフローラ。生家が焼け、実家のペットも死んだかもしれないことに意気消沈するフローラにしかし、ローザは厳しく問い詰める。「旦那との関係性は？」
　しばし考え、「パリス様にあそこまで似ている方が居て驚きました。旦那様、さぞかしモテるのではないですか？」と力なく微笑む。この人は天然でああなのではなかろうか、とひとまず矛を収めた。
　ただ、商工会の人からは「あの二人はいつもああなんだ」と言う証言も出ており、フローラは機を窺い、逃げられない状況に追い詰めてから問い詰めなければならない人が出来たことを確信した。
　
　その後の事である。
　ルルはローザに招かれ、ローザ邸に入る。
「ルル君になら、良いですよ」
　頬を赤らめ、ルルの全てを受け入れたローザ。黎明の中、一糸まとわぬ姿で愛を囁き、二人は一緒に住むことになった。
「これは私との繋がりを示す誓いです。私の束縛の証です。普段は決して外してはいけませんよ。ただ、危なくなった使ってください。ルルの命が一番大事なのですから」
　そう言いながら、ローザはルルの首に束縛を象徴するチョーカーを巻いた。それは、ローザの名が示す通り、「薔薇のチョーカー」（EX378）と呼ばれる品物だった。
　※ルルはローザ邸に住むことになったので、生活費は掛かりません。毎日おいしい物を食べれ、毎月お小遣いまでもらえます。
ローザと「秘密の恋人」（名誉点20点）と言う関係になりました。　

　ルルはローザに何とはなしに身の上を訊いてみた。大した話も聞けず、追加で得られた情報と言えば、ローザも私設のアプローズ探索隊を組織していて、その探索隊のメンバーや支援者や、或いは市井のアプローズ探索に関わる人たちに惜しみない支援をしていると言う程度。もしかしたら、三つの勢力の一つはローザさんなのかなぁ、と何となく思うルルであった。

　フローラは雑踏の中、足元に擦り寄って来る小動物に気が付いた。通り行く人たちはそれに気が付いていない。
　足元に視線を落とすと、動物らしい姿は見えず、煤けた本が一冊落ちていた――否、これは！
　生きていたのだ、イーちゃんが！
　人気のない所までイーちゃんを運び、ふらふらのイーちゃんにご飯（魔晶石）を与えて介抱する。幸い、心臓部へのダメージは少なく、すぐに回復した。ローザへの嫌がらせなのか、元の飼い主には返さず、この珍しいペットを自宅で飼うことにしたフローラ。毎月５点分の魔晶石を貪り食われるが、セージ基準値12の勢力無所属NPCを手に入れた。

　ダニトはライカンスロープ達の招きを受けて集落へ赴いた。重大な話があると告げられ、彼らはその来歴を語る。
　彼らはカッシーニと言う英雄の末裔たち。リィを討伐した英雄の中で、存在を抹消された五人目の英雄だ。　　
　パリスはリィの討伐後、彼に受けた恩は忘れないと約束したが、街の歴史を鑑みるに完全に忘れ去られたようだ。
　それはともかく、どうやら歴史は改竄された跡が見受けられると示唆を受けた。

　トゥルフェンは嫌な汗をかいていた。自身が穢れを持ち、違和感を感じて得た調査結果。それは、街の防衛に不可解なセキュリティホールを見出す結果だったのだ。
　この街の守りの剣は、城壁ラップと中央の時計塔にしか作用していない。つまりは城壁さえ突破すれば、中身は守りの剣の効果範囲外なのだ。気味の悪さを感じつつも、その思いを押し込め、養父の仕事の手伝いへ。
　養父はリィの遺産の回収依頼を受けているらしく、今日は白銀の甲冑が眠る祠へ。守護者のゴーレムをトゥルフェンの魔力撃が打ち砕き、白銀の甲冑を手に入れた。
　
　今回の劇――「真・パリス伝」――は大荒れだった。
　英雄パリスは女性だった！　そんな出来の悪いポルノみたいな話……と感激していたダニトは呆れ気味だったが、観客たちの反応はもっと激烈だった。
　怒声と罵詈雑言が飛び交い、舞台には妨害のための器物が投げ込まれる。それでも劇は続く。
　やがて劇は、リィと四人の英雄の戦いのシーン。英雄は敗北し、パリスは捕らわれの身になると、一部の観客が暴徒と化し、舞台へ殴り込みの入ろうと詰めかける。そこへ、事故が発生した。
　シャンデリアが落下。下敷きになった数人は即死。一命は取り留めたものですら重傷だ。
　――それでも劇は続行する。
　ダニトは観客を助けるため、フローラは舞台袖にいるグランに話を聞くために走る。
　集団心理と言う物が有る。一人が出口Aから外に出ると、集団は出口Bや出口Cががら空きでも出口Aに殺到する。今回がまさにそれだった。一つの出口に殺到した観客は更なる混乱を起こし、押し合い圧し合いで身動きが取れなくなる。そこへ――

　――客席後方を照らしていた二基目のシャンデリアが天井を破壊しながら直撃した。

二度目の事故で、完全に理性を失い、人々は他者を害してでも出ようと暴力が発生する。そこに、地の底から響く咆哮が届いた。
　パトス？　旬華祭向日葵でその咆哮をしっかりと聞いたダニトは僅かな違和感を感じながらもそう思った。確かに似ている。
　だが、その効果は真逆だった。
　本能を刺激し、理性を抑制するパトスの咆哮。その逆。ルールに盲目的に従わせ、自己判断すら失わせる絶対なる戒め。ああ、これが……。
　ダニトは理解した。アプローズの番人とマガトは言っていた。リィに生み出されたもう一匹の合成魔獣「ルール」の咆哮。
　人々は自意識を失い、混乱もせずに整列して去っていく。怪我人も放置し、残された怪我人は這いずりながら避難場所へ向かおうとする。場のルールに盲目的に従わせ、自己判断の一切を奪う力だ。
　避難場所についた観客たちは係員の指示を待ってぼーっと立ち尽くす。不動のまま一日。効果が切れると同時に数人が救急搬送された。

　一方、舞台袖に辿り着いたフローラは信じられないものを見ていた。グランの背中には大振りのナイフが深々と刺さっており、
明らかな致命傷だ。
「ああ、フローラさん。こんなところを見せてしまって申し訳ない。これは……このままで良いんです。だから、娘を……」
　弱々しくグランが言う。フローラは有無も言わさず回復魔法をかける。彼には駆け落ちの時に随分と世話になったのだ。見捨てる事なんてできない。
　アースヒールが功を奏し、グランは一命を取り留めた。

　グランの話によると、娘がさらわれ、身代金替わり要求されたのがあの劇の公演と言う事だ。不可解な要求ながらも台本を読むと、それはすなわち、劇場とローザの関係を悪化させる内容の劇であった。
　「伝説を覆すものたち」はグランの娘を捜索することに。まずは誘拐現場の調査へダニトとルルが赴く。場所は高級住宅地である九月区彼岸花だ。
　誘拐事件から暫く経ってはいるが、幸い、現場は保存されていた……と言うより、どうしようもないので警備だけ立たせて放置しているのが実情だ。事件から雨も降っていないので、グラン邸の庭には深い轍の跡が刻まれている。相当重い車輪が通ったようだ。
　そして、印象深いのは壁の一角が無くなっていること。賊はガンの斉射で壁を破壊して押し入り、手当たり次第に女性をさらったらしい。屋敷の周辺には撃った後の弾丸も散乱していた。

　実家に近寄りたくないフローラは劇場近くの美術館で時間を潰していた。ここにはリィが愛した美術品も数多く展示されている。その中の絵画の一枚に目が吸い寄せられた。
　タイトルは「リィの花嫁」――そこには、自分自身が居た。

　トゥルフェンは何とはなしに十月区秋桜の農業試験場へ。ここには三機のクィンドゥームが農業用に使われているのだが、その内の一機が盗難にあっていると言う話を聞く。

　一度集まって情報を整理する。
　グラン邸の壁の破壊痕から「歌う銃口」のドワーフたちに疑いが向くがトゥルフェンのもたらした情報によりクィンドゥームを使った可能性が浮上する。確かにあれは大量破壊兵器。可能性は高い。
　その辺りを調べるために、フローラは四月区桜花の冒険者の店「青い春」亭へ。「歌う銃口」は「シェルバスター」と名前を変え、今は「朱き夏」亭の所属らしい。
　トゥルフェンは盗まれたクィンドゥームが売られていないか五月区紫陽花のメカニカルマーケットへ行くが生憎とそれは売買されていないようだ。
　ダニトとルルは劇場へ再調査。件の台本は劇場に寄付されたもので、寄稿したのはエンフィール家。
　ルルは怪人とコンタクトを試みるが上手く行かず。彼の指定席に置手紙だけして去ることに。

77：名も　 2017/06/07(水)23:54:14

翌日、フローラは六月区薔薇にあるライダーギルド「タコノキ」で、盗まれた馬車の捜索依頼が出ていることを知る。
トゥルフェンは「シェルバスター」を探し、話を聞く。どうやら、彼らは犯人ではないらしい。ついでにスプリング・エンフィールから例の台本について聞き出そうとする。
　それによると、書いたのは「玄い冬」亭のイヴェール・エンフィールであり、内容の信憑性は極めて高いとのこと。アポを取るから、直接聞いてみると良いと教えられる。
　ダニトとルルは劇場に赴くが成果は上がらず。
　午後になり、ダニトはもう一度、劇場へ。怪人らしき姿を目にし、慌てて追おうとするが、首にロープを掛けられ、締め落とされてしまう。
「あの方は、私の全てだ」
　落ちる意識の直前に、そんな言葉を耳にした。
　トゥルフェンとフローラは例の台本のことを訊きに、十二月区聖夜薔薇の「玄い冬」亭へ。トゥルフェンは白銀の甲冑を持ち出し、それと引き換えに情報を訊こうと目論む。
　果たして、面会適ったイヴェール・エンフィールから、驚きの情報が飛び出した。
　まずは契約のリィの遺産を渡そうとするトゥルフェンをイヴェールが制止する。白銀の甲冑はフラワリー野紺菊の魔力を増強するものであり、現在の状況ではトゥルフェンたちの方こそ真価を発揮できる。だから、情報料にしないと言う選択もあることが提示される。相談の上、プレートアーマー＋１は美味しいと言う事で手元に残すことに。その上で、伝えられる情報を教えてくれると言う。
　まず、街の三勢力。これは、
　・ローザの先祖である王家に滅ぼされた消された英雄カッシーニの末裔の「ライカンスロープ」
　・ローザの私設捜索隊と、そのパトロンたちを総合した「ローザ一派」
　・四つの冒険者の店を持ち、冒険者たちのまとめ役である「エンフィール家」
　の三勢力である。
　そして、エンフィール家とは、英雄パリスの血を継ぐ家である。自分はパリスとリィの間に生まれたラルヴァ（ダンピール）であると言う事。
　なぜ、リィとパリスの間に子供が出来たか。英雄たちはリィに挑み負けた。エルフの妖精使いラングはルールの、ソレイユの拳闘士ヘリオスはパトスの材料に使われてしまった。そして、生き延びたフリークベルとカッシーニの助命を願う為にパリスは人質になった。
　長い人質生活の末、いつしか二人は愛し合い、子供をもうけたようだ。それが、イヴェール・エンフィールだと言う。
　そして、魔剣アプローズに期待しすぎない方が良いとも告げる。なにせ、リィ・アプローズが作らせた魔剣だ。願いを叶える力はあると聞いたが、本当かどうか。
　さらに教えてくれた。英雄フリークベルと聖人フリークベルは同一人物なのだと。
　頭がいっぱいいっぱいの二人は取り敢えず持ち帰って話すことに。

　一方、ルルは四月区桜花の自然公園に来ていた。馬車を隠すなら人気のない所だろうと踏み、姿を消して捜索する。すぐに轍の跡を発見し、追ってみると――居た！　奴らはローザの生家を焼いたあの盗賊団だ。
　さらった娘たちを眺めながら何やら相談している。明日にも街を発ち、奴隷商に売り払う計画らしい。そうはさせるかと、ルルは必殺技（いたずら）を車軸にかましてやる。修理に時間を食いそうだ。そして、いつ見つかるか分からい恐怖に耐えながら、監視をすることに。自分がここに来ていることは仲間には伝えてくる。夜の集合時間に来なければきっと、ここに来てくれると信じて……。

目の前にクィンドゥームがいて超怖いんですけど！

　――そのころ、シランはキルヒア神殿の用事である、返却延滞の書の回収終わり、レストランで食事をしていた。手元には回収した「46の神々－祈りの形式－」と言う本。
　不意に、相席をお願いされる。周りを見ると席は疎らに空いている。
　不審に思い、相手を見ると、そこには異形の面（口元が開いているハーフマスク）をした男が立っていた。
　相席を許可しながらも、相手を観察する。そして、シランは気が付いてしまった――！

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次回はこの続きからスタートします！